まくらの日
「まくらの日」は1という数字がピンに見えることから「ピ」、6を「ロー」と読む語呂合わせが由来で、千葉県柏市に本社を置く「まくら株式会社」が制定しました。
まくら株式会社では枕を中心としたさまざまな寝具をインターネットを通じて販売しています。
人間の一生のうちの3分の1は睡眠であることから、人間にとって寝具というのはかなり重要なものであり、毎日使う寝具である枕に日ごろの感謝を込めて、その大切さを見直すのが「まくらの日」を制定した目的となっています。
ホテルのベッドに必ず枕が2つある理由
“枕”とは就寝時に頭部を載せ支持するための寝具のことで、形状は数センチの厚みのある小さな板状のもので、クッション性を持たせたものが多いです。
スポンジや綿、羽毛など柔らかいものを布の袋に詰めた柔らかいものが欧米では一般的だそうですが、プラスチックや籾殻を詰めた適度な硬さがある枕も用いられ、冬季など寒い時期には首の横から冷たい空気が布団の中に入り込むのを防ぐ役割も果たします。
枕は古来よりほとんど全ての文化で用いられており頻繁に出土品として発見され、古代エジプトの墳墓からも発見されています。
古代においては丸太や平たい石をそのまま、あるいは藁やマコモ、スゲなどの茎を束ねて枕として利用していましたが、木材・石材の加工や布の染色と裁縫、陶磁器製造の技術進歩に伴って枕は重要な工芸品になり、まず中国で丹念に装飾された布製、陶磁器製の枕が広まり、中世ヨーロッパでも広く貴重品として売買されていたたようです。
日本の古墳時代には古墳の被葬者に対して埴製(はにせい)・石製・琥珀製など多様な材質の枕が用いられており、これらは権力者の文化であり、死者に用いる枕文化となります。
これらの枕文化は当時の加工技術を知る上でも重要な考古学資料ともなっています。
江戸時代以前の日本では髷(まげ)の形を崩さないようにする必要があったため、箱の上に布製の括り枕を取り付け高さを上げた枕が使用されていました。
こうした枕は安土枕と呼ばれ、男性用と女性用では形状が異なっていたたようです。
箱の部分には引き出しがついており、小物や金品など貴重品を入れる金庫の役目を果たしていたことから、盗人のことを“枕探し”と呼び、火事の時はまず枕を抱えて逃げていました。
さらに、引き出しに春画を入れることも多く“枕絵”と呼ばれる所以となっています。
現代ではこのような枕は使用されませんが、やはり枕が高くないと眠れないという人も多くいます。
ですが逆もしかりであり、寝具を多く使用する場所であるホテルではどちらかに統一するのはなかなか難しい問題でしょう。
そこで考え出されたのがシングルベッドであっても“枕を2つ用意しておく”というものでした。
低い枕を好む人はそのまま、高い枕を好む人は2つ重ねて使用してもらうというものでこれだとわざわざ高い枕を別に用意するなどの手間も省けるのです。
ですので、もし仮に枕が一つしかないホテルであったならば、そのホテルは宿泊客に対する気遣いが足りてないホテルなのだと思っても良いかもしれませんね。
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