仲むつまじい夫婦の様子を、鳥のオシドリに喩えて“おしどり夫婦”と言いますが、実際には鳥のオシドリの夫婦は全くおしどり夫婦ではなかったりします。
オシドリは、鳥綱カモ目カモ科オシドリ属に分類される鳥類で古くから絵画に描かれたり、山形、鳥取、長崎の3県で“県の鳥”に指定されているなど、日本各地で多くの人々に親しまれてきました。
“おしどり夫婦”と呼ばれる理由はオシドリの夫婦がいつでも寄り添っている様子から出来た言葉で、中国語では“つがい”や、“ペア”を示す語として使われることがあります。
オシドリの夫婦ですが、繁殖期を迎えてカップルになるとメスが卵を産んで温め、オスはこの間ずっとメスの側にいて、他のオスや外敵から守ります。
ですがオシドリ夫婦でいる期間はそう長くなく卵からヒナが孵ると、オスは役目は終わったとばかりに去ってしまいます。
夫婦仲は解消されて子育てはメスだけで行い、翌年は別の個体が夫婦となります。
これは厳しい自然で生き残るための習性ですのでオシドリとしては当然の行動ですが、 人間に当てはめると“出産後に旦那が浮気して出て行った夫婦”のように聞こえてしまいますね。