ギネス世界記録(Guinness World Records)は世界一を収集する書籍であり、世界一の記録を「ガイドライン」と呼ばれる基準に従い認定し続ける組織でもあります。
年に一度出版されるギネス世界記録の本(2000年版までは The Guinness Book of Records)が刊行されており、それを略して「ギネスブック」と呼ばれています。
毎年9月に発行され、様々な分野の世界一が何かを認定、掲載しています。
ギネス世界記録の発行はアイルランドのビール会社ギネス醸造所の代表取締役だったサー・ヒュー・ビーバーが、仲間とアイルランドへ狩りに行った時狩りの獲物のうち、世界一速く飛べる鳥はヨーロッパムナグロかライチョウかという議論になり、これになかなか結論が出なかったため、ビーバーがもしこういう事柄を集めて載せた本があれば評判になるのではないかと発想しました。
ロンドンで調査業務を行っていたノリス・マクワーターとロス・マクワーターに調査と出版が依頼され、1955年に“ギネスブック・オブ・レコーズ”の初版が発売されました。
2000年にギネス醸造所から独立し、これをきっかけにタイトルを“ギネス・ワールド・レコーズ”に改称されました。
呑んだ後のラーメン
お酒を飲んだ後〆にラーメンを食べるというのはよく目にすると思いますが、これには医学的な根拠がちゃんとあります。
まず“酒を飲むと満腹中枢が麻痺する”という理由です。
通常、食事をすると小腸から吸収された糖質が肝臓で分解されグルコースになり、血液中に放出されて血糖値が上がります。
脳の視床下部にある満腹中枢は、血糖値が上がるとはたらきが活発になり食欲が失われます。
ところが酒を飲むと肝臓は糖質よりもアルコールの分解を優先する(人体はアルコールを異物と認識するので“解毒”が優先される)。
そのため血糖値が上がらず満腹感が得られない、つまりおつまみをたくさん口にしたのに“まだ締めが食べられる”と思ってしまうのです。
また肝臓がアルコールを分解するのにエネルギー(糖類)が必要であり、そのため消化のよい炭水化物を欲する傾向があります。
そしてアルコールには抗利尿ホルモンの分泌を抑える利尿作用があります。
飲んだ分の最大で1.5倍が排泄されるため体は失われた分の水分を欲します。
つまり麺類(炭水化物+水分)を体が欲するのは道理なのです。
摂取されたアルコールは主に肝臓でアルコール脱水素酵素(ADH)のはたらきによって酸化され、アセトアルデヒドになり、さらにアセトアルデヒド脱水素酵素(ALDH)によって酸化されて酢酸となるが、ADHやALDHのはたらきを助けるのがイノシン酸という補酵素であり、これは動物性の旨味成分の一種でとんこつスープなどに多く含まれるそうです。
さらにビールにはカリウムが多く含まれます。
人間は体内のカリウムとナトリウムのバランスを一定に保とうとする機能があるので、ビールを大量に飲むとナトリウム、つまり塩分を欲するようになります。
これらの理由から“飲んだ後にラーメンが食べたくなる”という現象が起こるのです。