将棋の日
「将棋の日」は江戸時代に将棋好きの8代将軍徳川吉宗がこの日を「お城将棋の日」とし、年に1回の御前対局を制度化したことから、1975(昭和50)年に日本将棋連盟が制定しました。
日本の将棋人口は500万人を超えているともされていて、11月17日の前後には将棋に関するイベントなども開催されているそうです。
将棋の駒の文字の意外な事実
“将棋”とは2人で行うボードゲームの一種で、一般に“将棋”というときは特に本将棋(ほんしょうぎ、古将棋や現代の変形将棋類、変則将棋などと区別するための名称)のことを指し、チェスなどと同じく古代インドのチャトランガが起源と考えられています。
チェスやシャンチーなどと区別するため日本将棋ともいい、特に日本の“本将棋”には“持ち駒”という概念があることが特徴とされ、これは諸外国の将棋類似のゲームにも例のない独特のルールです。
現在では国際将棋フォーラムや世界コンピュータ将棋選手権の開催などもあり、日本国外への普及も進みつつあります。
自分から見て一番手前の列に配置されている将棋の駒の名称は、貴重品の名前とその駒の属性といった組み合わせになっています。
金銀は言うまでもなく、玉は宝玉、桂は肉桂(シナモン)というスパイスの一種、香も香料を表しいずれも将棋の原型ができたと思われる平安時代には貴重品でした。
それらの貴重品を守るために配置されたのが3列目の兵士、つまり歩になります。
2列目の飛車と角行は軍事用語が由来で、飛車は馬車を、角行は牛車を表しており、これらはいずれも力強い武器のことであり玉や金銀を守るだけでなく相手の玉や金銀を奪う重要な役割を果たしているのです。
当初は双方とも宝玉を表す玉将の駒だったのですが、今では片方が王将になっていますが、これは将棋好きであった豊臣秀吉が考案したとされています。
豊臣秀吉は王でないと気に入らなかったとか、王は一人で良いといって片方の点を取らせたなど諸説あるようです。
現在では格上が王、格下が玉を使うのが一般的とされています。
また駒の文字に関して意外な事実は他にもあります。
歩が相手の陣地まで入ると成って金と同じ動きができ、いわゆる“と金”と言われますが、この“と”に見える文字はじつは平仮名の“と”ではありません。
これは“金”という文字を限界まで崩した形なのです。
将棋では金以外の駒(銀、桂、香、歩)が成ると金と同じ動きをするようになり、裏側に金という字を書くわけですが、本来の金と区別するため崩し字で書き、しかも高い駒は余り崩さず安い駒は崩しまくるという形で本来はどの駒であったかを区別しました。
近年では若い世代の棋士が人気が出ていたりして、女性の棋士もいるんだろうなと思われがちですが、実は“女流棋士”はいますが“女性の棋士”はいないということをご存知でしょうか。
というのも棋士とは日本将棋連盟に属して将棋を指すのを職とする人のことなのですが、棋士と認められるためには新進棋士奨励会の三段リーグを勝ち進んで四段にならなければなりません。
ところがそこには若手の猛者が揃っており過去、三段リーグを勝ち抜いた女性は一人もいない、というのです。
女性の棋士がいない理由としては、将棋の競技人口に男女差があることの他に、10歳頃までは棋力の性差が見られないのに第二次性徴期以降では男女の棋力差が広がる傾向があることが挙げられています。
ではなぜ“女流棋士”があるのかというと経緯はともあれ、将棋ファンの層を拡大し女性にも将棋に親しんで欲しいということを鑑みれば、やはり女性が将棋を指している姿がそこにあるのが一番、ということだと思われます。
もしかしたら今から将棋を始めて“世界で最初の女性の棋士”になる、なんてこともできるかもしませんね。
昨日は何の日?
11月16日
今日は何の日?
11月17日
・将棋の日
明日は何の日?
11月18日
・土木の日