フナの日
「フナの日」は「ふ(2)な(7)」の語呂合せで、2001(平成13)年に茨城県古河市の古河鮒甘露煮組合が制定しました。
2000(平成12)年に11月27日に「いい鮒の日」として制定しましたが、翌年から2月7日に変更されています。
現在ではなかなか食することはなくなりましたが、古河鮒甘露煮組合はこの日に茨城県古河市内の7つの小学校にフナの甘露煮を振る舞ったこともあるそうです。
金魚の先祖はフナ
“フナ”とはコイ目コイ科コイ亜科フナ属に分類される魚の総称です。
日本を含むユーラシア大陸に広く分布し、河川、湖沼、ため池、用水路など、水の流れのゆるい淡水域などにも生息し、水質環境の悪化にも強いとされています。
全体的な外見は鯉に似ていますが口元にひげがなく、またコイに比べて頭が大きく体高も高いのが特徴ですが、フナは生物学的な分類が難しいとされている魚のひとつであり、姿・形・色だけで種を判別することはできないため、初心者が種類を見分けることは困難なようです。
ただし、フナは遺伝的変異を起こしやすい生物であるため、ごく稀にヒゲの生えた鯉寄りの個体もいます。
同じく形の似た金魚はフナの仲間であり、中国でフナが突然変異を起こして赤くなった緋鮒(ヒブナ)を人為的に選択し、観賞用に交配を重ねた結果生まれた観賞魚です。
2015年時点では日本観賞魚振興事業協同組合が認定している日本産の品種だけでも33種もあり世界中に愛好家がいます。
フナは人間に触れやすい環境に生息していることから、身近な魚として人々に親しまれてきました。
日本人の多くの人が知っている文部省唱歌『ふるさと』には、“小鮒(こぶな)釣りしかの川”という一節があり、郷里のイメージのひとつとして歌われています。
同様に日本の古典文学である『万葉集』や『今昔物語集』にも「鮒」はしばしば登場しているほど日本人には身近なのです。
魚釣りなどにおいても特別高級な道具や餌を必要とせず、さまざまな淡水域に生息している魚であるために年齢を問わず多くの人々にフナは魚取りや釣りの対象となっており、“釣りは鮒に始まり鮒に終わる”と言われるほどです。
またその生命力はとても強く、通常の魚は水道水に浸けておくだけで死んでしまったりしますが、フナは水道水はおろかドブのような汚い水でも生けていけます。
急激な水温変化にも強く、空気さえあればどこでも生息できるようです。
昔より焼き魚や甘露煮など身近で重要な蛋白源としてよく食べられていましたが、近年では淡水魚特有の泥臭さやフナそのものの減少によりなかなか食べる機会は減っています。
ですが、滋賀県の“鮒寿司”は現在でも有名な特産品のひとつですので、もし訪れた際は食べてみてはいかがでしょうか。
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