オリーブの日
「オリーブの日」は1950(昭和25)年のこの日に昭和天皇が小豆島でオリーブの種を手撒きされたことから、1972(昭和47)年に香川県・小豆島の「オリーブを守る会」が制定しました。
「多くの人にオリーブを知ってもらいたい」という目的があるようです。
オリーブの歴史
“オリーブ”とはモクセイ科の常緑高木で、日本語では稀に“橄欖(かんらん)”と呼ぶことがあります。
果実は油分を多く含んでいることから主要な食用油の一つであるオリーブ・オイルの原料として、古代より重要な油糧作物として知られています。
地中海地方が原産とされ比較的乾燥に強いことからスペインやイタリアなどの地中海地域で広く栽培されており、地中海は西洋文明の発祥区域でもあったため聖書の記述をはじめ多くの文化的記録が残っているようです。
ギリシャ神話やエジプト神話など世界各地の神話に登場するオリーブの実を搾って採取できるオリーブオイルは、人類が手に入れた最初の油の1つと考えられています。
旧約聖書にある“ノアの方舟”では大洪水から逃れたノアが舟の上から鳩を放ち、オリーブの枝をくわえて戻って来たハトを見て、ノアは水が引き始めたことを知ったとされており、このことから鳩とオリーブの枝は今も“平和の象徴”とされているのです。
また古代から特別な油として扱われ、ユダヤ教やキリスト教など多くの宗教で聖油とされています。
紀元前700年頃では古代ギリシアはオリーブの栽培によって国力を蓄え、現代でいう産油国のように繁栄を迎えました。
オリーブ自体に希少価値があったとされ、古代ギリシアの歴史家ヘロドトスは“アテナイを除き世界のどこにもオリーブの木は存在しない”と言っていたようです。
ギリシアが地中海各地に植民都市を建設するとともにオリーブの木も移植され広まっていき、紀元前370年頃にイタリア半島に移植され、やがてオリーブの主要生産地の一つとなりました。
日本には安土桃山時代にポルトガルから伝来したと言われていますが、その栽培は明治時代に入ってもうまくいきませんでした。
江戸時代の発明家・蘭学者であった平賀源内もオリーブ栽培に取り組んでいましたが、ホルトノキをオリーブと誤認し失敗しています。
その後日本での栽培は香川県小豆島で1910年頃はじめて成功し、これは小豆島の気候が地中海と似ていることが成功の要因のようです。
現在では日本全国で栽培されていますが、小豆島が国内のオリーブ栽培の中心であることは今も変わりありません。
オリーブは油を取るだけでなく、加熱すると特有の苦味が取れるのでピクルスやピザの材料にしたり、塩漬けした実はカクテルのマティーニに添えられたりします。
さらに香川県では葉の粉末をハマチの飼料にしたり、搾油後の果実を牛・豚・鶏などの家畜にも与えているようです。
その木は硬く傷がつきにくいため、台所用品や装飾品などにも利用され、高級木材として印鑑の材料にもなったししています。
オリーブの缶詰を利用したレシピも多く公開されていますので、たまにはオイルだけでなくオリーブそのものを料理してみてはいかがでしょうか。
お酒のおつまみなどにぴったりだそうですよ。
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