世界気象デー

イメージ_天気予報

「世界気象デー」は国際デーの1つで、1950(昭和25)年のこの日に世界気象機関条約が発効し世界気象機関(WMO)が発足したことから、同機関が発足10周年を記念して1960(昭和35)年に制定しました。

WMOは加盟諸国の気象観測通報の調整、気象観測や気象資料の交換を行っている世界組織であり、日本は1953(昭和28)年に加盟しています。

晴れの定義

“天気予報”とはある地域で天気がどう変化するか予測し知らせることで、“気象予報”ともいいます。

過去の天気や各地の現況の天気・気圧・風向・風速・気温・湿度など大気の状態に関する情報を収集し、これをもとに、特定の地域あるいは広範囲な領域に対し、当日から数日後まで(種類によっては数ヶ月後に及ぶものもある)の天気・風・気温などの大気の状態と、それに関連する水域や地面の状態を予測し伝えるための非常に高度な科学技術です。

天気は多くの人々の生計と生活に大きな影響を与えるものであり、古代においてもそれは例外ではありません。

古来より人々は一日、もしくは一つの季節がどのような天気になるか予想してきました。

紀元前650年にバビロニア人は雲のパターンから天気を予測し、紀元前およそ340年にはアリストテレスが気象学に基づいた天候のパターンを描き出し、中国大陸の民族も少なくとも紀元前300年までに天気を予測していたようです。

これらの殆どはいわゆる“経験”に基づくものでしかなかったため、長い間諺や観天望気(自然現象や生物の行動から天気の変化を予測すること)として残っているものの科学的な根拠には乏しく、後の研究により厳格な統計学的分析に依拠しないものもあるということが判明してきています。

1837年の電報の発明まで近代的な天気予報の時代は到来しませんでした。

電報が登場するまでは蒸気機関車より早く情報を伝える手段がなかったからです。

しかし電報の発明により、ほぼ瞬時に広範囲から気象の状態に関する情報を収集することが可能となったことから、はるか風上の天気の情報を元にした天気予報が可能となりました。

1854年に設立されたイギリス気象庁は世界で最も早期に設立された気象機関の1つで、1870年代に天気図の作成を開始、1879年には新聞に対して情報提供を開始するなど先進的な試みを行っている。

気象学の発達した欧米各国は1873年に国際気象機関(IMO、後の世界気象機関)を設立して国際協力を推進する一方で、軍事機密を伴う部分もあるため、予報のノウハウは各国が独自に培っていった部分が大きいようです。

その後ボーフォート風力階級で知られる海軍少尉フランシス・ボーフォートと彼の部下ロバート・フィッツロイにより科学的な気象予測が考案され、当時は新聞社などに嘲笑われていたものの、英国艦隊に受け入れられ今日の天気予報知識の全ての基礎を形成した。

20世紀の間に大気変化の研究を取り入れた気象学は大きく進歩し、数値予報の考え方は1922年にイギリスの数学者であり気象学者でもあったルイス・フライ・リチャードソンによって提示されたものの、天気予報を成り立たせるために必要な膨大な計算をこなすコンピュータはその当時存在しておらず、1970年に初めて数値予報により世界中の天気予報業務を行うことが可能となりました。

現代では大気の状態(特に温度、湿度、および風)に関するデータをできるだけ多く集め、大気の状態を数値モデル化し、計算機で演算を行い(数値予報)、これに予報者の経験もそこに加味し、気象学を通した大気変化への理論を適用することで予報を成り立たせていますが、自然の大気の変化は複雑であり気象変化を完全に理解・表現することは非常に困難であるため、天気予報はその予想量が増加するのに応じて予測が不正確になってしまうのが現状です。

なお日本の天気の定義において、見える空のうち雲が2割〜8割占める状態は“晴れ”と定義されており、人々が思っているよりも実は晴れの日というのは多いのです。

1割以下の時が“快晴”、8割を超えてようやく“曇り”となります。

天気予報は非常に難しい技術ですのでもし外れてもあまり責めないようにしましょう。

 


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