ひじきの日
「ひじきの日」は「敬老の日」に因み、昔からひじきを食べると長生きをすると言われていることから、三重県ひじき協同組合が1984年に制定しました。
昔に比べるとあまりひじきを食べるという人は多くはないと思いますが、それでもひじきの煮つけなどは副菜としてよく見かけ、現在でも年間消費量は約7,000tにもなるとされています。
日本でも古来より食べられている食材であり、縄文時代や弥生時代からすでにひじきらしき海藻を食べていた形跡が遺跡からも発掘されているほどです。
実はそんなに鉄分が含まれているわけではない
“ひじき”とは、褐藻類ホンダワラ科ホンダワラ属の海藻の1種で、波の荒い海岸近くの岩場の潮間帯付近に繁茂し、春から初夏に胞子嚢を付けて成熟します。
主に食材として利用され、干ひじきとして販売されることが多く、水で戻してから醤油、砂糖などで煮て食べる“ひじきの五目煮”が一般的であり、近年はひじきご飯に加え、サラダ、酢の物、天ぷらなど幅広い料理に利用されています。
日本全土に生息するのですが、日本国内で流通する食用ひじきの約90%は中国や韓国からの輸入品です。
2001年10月にカナダ食品検査庁(CFIA)は、発癌性のある無機ヒ素の含有率が、ヒジキにおいて他の海藻類よりも非常に高いという報告を発表し、消費をひかえるよう勧告しました。
これは複数の調査によって裏付けられ、イギリス・香港・ニュージーランドなどの食品安全関係当局も同様の勧告を発表しています。
一方、日本の厚生労働省は2004年7月、調査結果のヒ素含有量からすると継続的に毎週33g以上(水戻しした状態のヒジキで体重50kgの成人の場合)を摂取しない限り世界保健機関(WHO)の暫定的耐容週間摂取量を上回ることはなく、現在の日本人の平均的摂取量に照らすと、通常の食べ方では健康リスクが高まることはないとの見解を示しました(ヒ素は水溶性であるため水で戻す際などに減らすことができるため)。
実際に海藻中のヒ素による健康被害があったとの報告もないようです。
これまで“ひじきは鉄分が多く体に良い”とされてきましたが、最近の調査では実はそうでもないことが判明しています。
これはかつてひじきを加工する際に鉄釜が使われたことが原因とされ、日本食品標準成分表2015年版で加工において鉄釜だと58.2mgの鉄分を含みますが、ステンレス釜だと6.2mgと発表されました。
ですがこれは国内で加工されたものの場合であり、上記のように流通の90%以上が輸入品なのでそちらのほうは未だに鉄分が多く含まれているようです。
近年の研究ではひじきに微量に含まれるフコキサンチンが脂肪燃焼に効果があることが解明されており、健康に良いものには違いないのでぜひ食べましょう。
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