身体検査の日
「身体検査の日」は1888(明治21)年のこの日に文部省(現在の文部科学省)がすべての学校に毎年4月に生徒の活力検査(身体検査)を実施するよう訓令したことが由来です。
座高を測らなくなった理由
”身体検査”とは身長や体重など身体的な発育状況や健康状態を記録するもので、学校や会社などで行われ”健康診断”と呼ばれることもあります。
身長や体重を始め、視力や聴力などその項目は多種多様なのですが、なかには廃止された項目も存在します。
それは”座高”です。
”座高”は椅子に上体を真っ直ぐにして腰掛けた時の、椅子の面から頭頂までの上体の高さのことになります。
かつて座高は上半身発達の指標とされていましたが、その測定の意義は不明確なものでした。
1935年頃の日本では内臓が発達していれば健康だとされており、よって座高が高ければそれだけ内臓が発達していると言われていたのです。
1937(昭和12)年の学校身体検査規程の改定から追加され、それ以降学校では身体測定で測定されてきました。
ですが、”測定に意味がない”、”結果が活用されていない”などの理由により2014年に学校保健安全法施行規則を改正、2016(平成28年)年4月から規定の診断項目から除外されます。
また、一般的には身長から座高を差し引いた数値は下肢長の指標として認識されており、”座高が高い=短足”とされていますが、厳密には身長から座高を差し引いた数値は下肢長の長さと一致しないので座高と足の長さは関係ありません。
また、昭和33年から実施されていた”ぎょう虫検査”平成27年度で終了となっています。
これは衛生環境の向上と過去10年間で検出率は1%以下という数字から判断されたもので、一部では完全になくなったわけではないので廃止するべきではないとの意見もあるようです。
なくなったものがある一方で追加されるものもあります。
文科省では学校の健康診断で関節や筋肉、骨などに異常がないかを調べる新たな検査を導入する方針です。
というのも運動不足でしゃがむことができない子供や、クラブ活動のし過ぎで炎症になる子供が増えており、健康課題の早期発見に繋げるという目的があります。
中には筋力不足で和式のトイレが使えない子どもや、跳び箱で手をついただけで骨折するケースもあるようです。
子どもたちを取り巻く衛生環境変化や、現代っ子の運動事情からまだまだ新たな問題は出てきそうですので、臨機応変に対応できるよう整備が進むと良いですね。
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