おむすびの日
「おむすびの日」は米に関係する民間企業やJA等でつくる「ごはんを食べよう国民運動推進協議会」が2000年11月に制定し、2001年から実施しています。
日付は公募で選ばれ、阪神大震災ではボランティアの炊き出しで被災者が励まされたことから、いつまでもこの善意を忘れない為、1月17日を記念日としたそうです。
関連した記念日として6月18日が「おにぎりの日」となっています。
世界に広まるおむすび
“おむすび”とはご飯を三角形・俵形・球状などに加圧成型した食べ物です。
通常は手のひらに載る程度の大きさに作られ“おにぎり”や“握り飯”とも呼び、保存性・携行性に優れており、手づかみで食べられることから、日本で古くから今日に至るまで携行食や弁当として重宝されています。
元々は残り飯の保存や携行食として発達したのですが、いつしか常食としてのおにぎりが主流となり、現代ではコンビニエンスストアやスーパーマーケットでも販売されており、携行する必要がない居酒屋や定食屋でも提供されるほど、日本の食文化に定着しました。
日本のコンビニエンスストアや外食・中食店の海外進出、日本滞在経験を持つ外国人の増加に伴い、世界各国でおにぎりが販売されるようにもなっています。
一般的にはおむすびは三角の形状をしたもの、おにぎりは形状を問わずお米を握ったもの全般とされることもありますが、地方によって呼び名が違うなど明確な使い分けなどはされません。
日本と同じ米作地帯である中国、台湾、朝鮮半島、タイの一部などでもおにぎりは作られています。
ですが世界的に炊飯前に米を研ぐという風習はあまりなく、そうして炊かれた飯は冷めると味が落ちることもあり、調味しない飯を食す習慣を持つ中国や朝鮮半島でも“炊いた飯はあくまでも温かい状態で食べるもの”という意識が強いようです。
おむすびなどの冷や飯というものに対して“施しを受けた下賤な者が仕方なく食べる物”や“やむを得ない場合の携行食”といった悪いイメージが強く根付いており、日常的に食べられることはまずありませんでした。
台湾では駅弁や寿司なども含め日本の食文化が広く知られていることもあり、おにぎりに対して下賤なイメージは以前程ありません。
現地で売られているおにぎりは日本のものとは異なってもち米で作られている場合があり、具材も肉鬆(豚肉の田麩)や揚げパンなど、日本のものとは少々趣が異なります。
その後日系企業のコンビニエンスストアが台湾や中国・上海などに上陸し普及するようになると、現地で日本式のおにぎりも人気を博し、これを受けて日本の米に近い品種の米を使ったおにぎりが現地工場で製造され販売されるようになりました。
韓国でも日本のコンビニおにぎりを参考に1990年代初めから国内のコンビニでの販売が開始されましたが、先述のイメージの悪さからか、発売当初は定着しませんでした。
しかし具をキムチ入りにしたり、海苔や精米の開発をするなどの創意工夫により2000年代初頭から売れ始め、現在ではコンビニのみならず、専門店もできるほどの人気食品となっています。
ハワイではスパム(ランチョンミート)を具としたおにぎりが“スパムむすび”などという名で販売されている他、オーストラリアなどでも、おにぎりがファーストフードのメニューとして扱われているというケースもあるようです。
英語圏のシンガポールやアメリカでも、アグリホールディングスがおにぎり販売店“SAMURICE”を展開しているようにいまや世界に浸透しつつあります。
おむすびは年々進化を続け、漫画が起源の“おにぎらず”というもの登場しました。
握らないので具材に使える食材の幅が通常のおにぎりよりも広く、コロッケや天ぷら、半熟卵、唐揚げ、金平ゴボウ、焼きそばなど、多くのバリエーションが生み出されており、スモークサーモンとクリームチーズを包んだオードブル風のものも考案されています。
通常の料理もいいのですが、オリジナルのおにぎりで一日を過ごしてみるというのも良いのではないでしょうか。
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