コラーゲンの日
「コラーゲンの日」は1960年のこの日に日本皮革(現 ニッピ)の研究員・西原富雄がコラーゲンの可溶化に成功し、特許を出願したことが由来です。
当時「コラーゲン」はあまり一般的ではありませんでしたが、研究者の間ではすでに認識されており、動物の体内にあるタンパク質ののうち水に溶けないものという認識をされていましたが、西原富雄によってある酵素を利用すれば水に溶かせるということは発見されました。
可溶化によってコラーゲンの利用が容易になり、化粧品や食品など様々なものに使われるようになったのです。
コラーゲンはそのまま食べてもあまり意味がない
“コラーゲン”とは主に脊椎動物の真皮、靱帯、腱、骨、軟骨などを構成するタンパク質のひとつで、体内に存在しているコラーゲンの総量はヒトでは全タンパク質のほぼ30%を占める程多いです。
また、コラーゲンは体内で働くだけでなく人間生活に様々に利用されており、ゼラチンはコラーゲンを変性させたものである他、食品、化粧品、医薬品など様々に用いられています。
コラーゲンは美容に欠かせないということから一時期は、コラーゲンの塊をまるまる鍋に入れるなどブームとなっていました。
ですが、タンパク質であるコラーゲンをそのまま摂取してもアミノ酸へと分解されてしまいあまり意味がないとされています。
厳密には口から摂取したコラーゲンが体内に吸収されるにはアミノ酸に分解する必要があり、吸収される段階ではコラーゲンを作っている部品にまでバラバラになってしまいます。
この部品が全てまた体内でコラーゲンになるわけではなく、実際は他のタンパク質を作るのにもバランス良く使われるので、コラーゲンを食べてもピンポイントでコラーゲンが増えるってことはありません。
食品から効果を得るにはかなりの量をとり続けなければならず、結果としてちょっと食べても有意な差は認められない(一週間やそこらコラーゲンたっぷり料理を食べ続けても純粋なコラーゲンだけによる美容効果はゼロに等しい)という意味になります。
2005年には京都府立大の研究グループが食べたコラーゲンが体内で働くメカニズムを発見したものの、“美肌”や“関節”に期待する効果が出るかどうかは現時点での科学的知見では“分からない”との見解を示しました。
それでも近年の実験ではコラーゲンを摂取することによって肌の水分量や弾力性、しわが改善されえいるという結果も出ていますので、あながち意味がないともいえないかもしれません。
アミノ酸の中にはコラーゲンを作るためだけに使われる物質“ヒドロキシプロリン”というものもありますが、この物質は天然ではコラーゲン以外に含まれておらず、コラーゲンを食べることでしか吸収できませんので、やはり効果を期待するのであればコラーゲンを含む食品を摂取し続けなければいけないのではと思います。
ですが、コラーゲンの摂取にこだわるよりもさまざまな食品をバランスよく適量摂取し、“栄養・運動・休養 (健康づくりの三要素)”を見直す方が大切であるといわれていますので、美容を求めるのであれば今一度自分自身の食事や、生活スタイルなどを振り返ってみましょう。
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