天使の囁きの日
「天使の囁きの日」は1978(昭和53)年のこの日に、幌加内町母子里の北大演習林で氷点下41.2℃という最低気温が記録されたことから、1994年に北海道幌加内町の「天使の囁きを聴く会」が制定しました。
ここでいう「天使の囁き」とはダイヤモンドダストのことを指します。
しかし、気象庁の公式記録の対象から外れていたため、1902(明治35)年1月25日に旭川市で記録された氷点下41.0℃が公式の日本最低気温となり、これをプラスイメージに変えようと町内の若者グループが中心となって、この日ダイヤモンドダストの観察等厳冬の一夜を体験する「天使の囁きを聴く集い」を1987(昭和62)年から開催しています。
ダイヤモンドダストの発生条件
“ダイヤモンドダスト”とは大気中の水蒸気が昇華してできた、ごく小さな氷晶(氷の結晶)が降ることで、日本語で“細氷(さいひょう)”ともいいます。
よく晴れた朝などに気温が氷点下10℃以下で視程が1km以上である状態のときに発生するとされ、日光で輝いて見えることから“ダイヤモンドダスト”と呼ばれ人工的に作ることもできるそうです。
氷晶で光が反射、屈折することで、太陽や月の周囲、ダイヤモンドダストが発生している大気中に暈(かさ:太陽や月に薄い雲がかかった際にその周囲に光の輪が現れる大気光学現象)、幻日(げんじつ:太陽と同じ高度の太陽から離れた位置に光が見える大気光学現象)、太陽柱(サンピラー:日出または日没時に地平線に対して垂直方向へ太陽から炎のような形の光芒が見られる現象)などの大気光学現象が現れることがあります。
日本では厳冬期の北海道の内陸部(旭川市など)での観察が典型的で、一般的に極めて低温でないと発生しないとされていますが、2005年2月9日のつくば市の朝のような-2℃という温度でも短時間ではあるが局所的に発生が観察されています。
逆に-30℃の12月のロッキー山中の朝でも林の中のみで観察されたということから、風が弱いという局所的条件が重要のようです。
よく似た現象に“氷霧(ひょうむ)”というものがあり、氷霧は小さな氷晶が大気中を浮遊する現象で、氷晶が降る細氷とは厳密には異なります。
氷晶の大きさも氷霧より細氷のほうが大きいのが特徴で、天気の種類としては氷霧は霧に含まれるが、細氷は降水現象なので雪に含まれるので、空が晴れている場合でもダイヤモンドダストが観測されれば、その時刻の天気は晴れではなく、雪として記録されるようです。
北海道で比較的よく観測されるものですが、長野県の霧ヶ峰高原などでも観測されていますので、興味がある方はぜひ十分な下調べと準備をして撮影にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
昨日は何の日?
2月16日
・寒天の日
今日は何の日?
2月17日
明日は何の日?
2月18日