速記記念日
「速記記念日」は1882(明治15)年のこの日に田鎖綱紀が東京・日本橋で初の速記講習会を開催したことから、1888(明治22)年に講習会の7周年記念会を開いた時、日本速記協会が制定しました。
1882(明治15)年9月19日に『時事新報』紙上で発表された自ら考案した速記法で、その速さから田鎖綱紀は「電筆将軍」と呼ばれます。
現在では日本速記協会が中心となり、国民に速記に関する関心を啓発する催し等が行われているようです。
速記の歴史
“速記”とは速記文字や速記符号とよばれる特殊な記号を用いて言葉を簡単な符号にし、人の発言などを書き記す方法のことで、主に議会や法廷の発言を記録する分野や出版、ジャーナリズムなどで利用されています。
この技術の知識体系を速記法、技術を運用する方法を速記術、実際に運用する者を速記者とし、社団法人日本速記協会では文科省認定速記技能検定試験1級に合格、申請した者を速記士に登録しています。
その起源に関しては諸説あるようですが、古代ローマ以前に遡ることができるとされ、紀元前400年代の古代ギリシアの碑文に速記の痕跡が発見されています。
記録としてはっきりしている有名なものとしては紀元前63年のキケロによるカティリナ弾劾演説の記録で、キケロの知的奴隷であったマルクス・トゥッリウス・ティロが記したものとされ、 ティロの速記と称されるものです。
当時は速記自体は存在していたものの具体的なシステム化はされておらず、その学習自体が困難なために衰退していきます。
その後理論的に確立され、各国においてそれぞれの言語で考案、改良されて現在に至ります。
日本においてこの概念が登場したのは江戸時代で、1868年には“疾書術は近代の発明なり”と紹介されました。
西洋文明を積極的に導入した明治維新期、西洋の速記を日本語に導入する試みが数多く行われ、国会議事録記録の必要から多くの人々が速記法を考案していきます。
符号を手で書くペンショートハンドのみが長らく行なわれてきましたが、速記専用タイプライターが開発され、それを用いた機械式も普及し、近年はコンピュータを用いての電子機械速記法が行なえるようになり、リアルタイム字幕放送などに使用されるようになります。
これまで発言の逐語記録を作成する用途を担ってきたのですが、録音技術の向上などによって廃止されるケースも出てきました。
ですが上記のようにリアルタイム反訳が可能になったことにより、聴覚障害者などを含めて、コミュニケーション手段としての機能を持つようになっています。
日本速記協会では練習用の音声をホームページ上で公開していますので、読み手の確保に困っていたらぜひ利用してみましょう。
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