鍋の日
「鍋の日」は11月7日が立冬になることが多いことから、食品メーカーであるヤマキが制定しました。
ヤマキによると「冬の寒い時期に家族で鍋を囲んで団らんを楽しんでもらう」ということを目的としており、またこれから冬に向かって行って段々と寒くなっていくので、鍋ものがよりおいしくなるという事をアピールするという目的もあるようです。
鍋奉行以外にも役職が存在する
“鍋料理”とは、惣菜を食器に移さず、調理に用いた鍋に入れたままの状態で食卓に供される日本の料理で、“鍋物”、あるいはただ“鍋”と呼ぶことも多いです。
複数人で鍋を囲み、卓上コンロやホットプレートなどで調理しながら、個々人の椀や取り皿あるいはポン酢やタレなどを入れた小鉢(呑水)に取り分けて食べるのが一般的で、特に冬に好まれます。
通常は複数人で囲んで食べるため一抱えほどの大きさの鍋を用いますが、宴会や会席料理では小鍋で一人前ずつ供される事もあり、これを用いる場合は椀などに取り分けずに鍋から直接食べることもできます。
近代以前の日本の住居には、台所にある竈(かまど)とは別に、調理のほか照明や暖房を兼ねた囲炉裏が設置されていることが多く、そこで煮炊きした料理を取り分けて食べる事は日常的に行われていました。
18世紀後半になって、囲炉裏の無い町屋や料理屋で火鉢やコンロを使用した“小鍋仕立て”という少人数用の鍋が提供され、鍋から直箸で何人かがつつくという現代によく見られるタイプの鍋料理が発達しましたが、それまでの社会的習慣と相容れないものとされ、一般の家庭には浸透しませんでした。
その後明治に入ってからの牛鍋の流行やちゃぶ台の普及などにより、鍋料理は一般家庭への普及が始まります。
調理の近代化が進み調理の熱源が木質からガスなどに転換するにつれて、加熱をしながら食べるという方式は飲食店での提供が主となりましたが、カセットコンロなどの発明と普及により、家庭でも盛んに鍋料理が食べられるようになっています。
鍋料理をやる際においては、何かと口を出す人物がいるものです。
たとえば出汁の量、具材を入れる順序や位置、火加減など、非常に細かく指定して仕切る人はしばしば見受けられ、このような人物は一般に“鍋奉行”と称されます。
時代劇などでとかく権力を振るう役回りである“奉行”(寺社奉行や勘定奉行など)をもじり、また少々迷惑な存在であるという意味を含んでいることも多いです。
そしてこの“鍋奉行”以外にも役職があることをご存知でしょうか。
“鍋将軍”とは“奉行よりも厳しい仕切り役”のことを指します。
めったに見かけないと思いますが鍋料理の場で少しでも自分のやり方に反する行為があると激怒するほどの人のことで、奉行より権力があり逆らうことができない、という意味で“将軍”をもじっています。
“アク代官”とは鍋料理において“上に浮く灰汁をすくい取る作業を担当する人”のことです。
“悪代官”のもじりで、鍋料理の灰汁にはうまみ成分も含まれるため、灰汁を取り過ぎると文字通りの“悪代官”になってしまいます。
この語はネット上を中心に流行し、2000年にはデイリー新語辞典に掲載されるなどしました。
“待ち奉行”と“待ち娘”は鍋奉行とは逆に、ほとんど手を出さずにひたすら食べられる時が来るのを待ち、おいしくできた鍋を楽しむだけの人のことです。
それぞれ男性を“待ち奉行”、女性を“待ち娘”と呼び、いわゆる“町奉行”、“町娘”のもじりとなっています。
鍋は普段の家庭料理としてだけでなく、お客を招待した際に出すのに適しており近年では“鍋パーティー”と称して高い人気を誇っています。
日本の食材だけでなく、海外の料理と組み合わせたミルフィーユ鍋やパクチー鍋も登場しそのバリエーションは多種多様です。
一人用の鍋も販売されていますので、これからの寒い時期は鍋を主食にするのもいいかもしれませんね。
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