119番の日
「119番の日」は電話番号119に因んで、1987(昭和62)年に消防庁が制定しました。
1987(昭和62)年は自治省消防庁が発足して40周年を迎えた年であり、このことを記念して制定された記念日でもあります。
消防庁によると「一般の人にもっと防火・防災の意識を高めてもらう」という事を目的としており、この日から1週間は「秋の全国火災予防運動」が行われます。
119番かつては112番になっていた
“119番”とは、日本において消防機関に提供される緊急通報用電話番号であり、火災を発見した場合や救急が必要な場合や、不発弾を発見した場合に使います(不発弾は警察への通報も有効)。
回線保留機能に対応し、通話を終了しても消防機関が切断しない限りは回線は繋がったままのため、即時に消防から呼び返せるようになっており、万が一誤って119番に接続した場合は即断せず指令員に間違い電話である旨を告げる必要があります。
1917(大正6)年4月1日電話による火災報知が制度化され、当時は電話は交換手に通話先を伝えてつなぐ方式だったため、交換手に“火事”と言えばそのまま交換手が消防につなぐ方式でした。
1926(大正15)年にダイヤル式の電話が導入されたため、自働局所属加入者は112番が緊急通報用に定められました。
当時一般的だったダイヤル式の電話で一番早くダイヤルできるのが“1”であり、その次が“2”、“3”となり、緊急ということを鑑みての事だったようです。
ですが、電話が普及してまだ間もなかった事や、112番にはふとした拍子に繋がってしまうことから掛け間違いが多発したため、翌年1927(昭和2)年に間違い電話を減らす目的で、当時地域番号としては使用されていなかった“9”を使用し119番に改められました。
なお、早くダイヤルするために“1”を二回続けたあと、緊急時にも心を落ち着かせ、最後の1つを回せるように時間のかかる番号“9”を使い“119”が割り当てられたという俗説がありますが、そもそも掛け間違いを防ぐ以外の目的がなかったため、この説は誤りであるともされているようです。
現在では112番にかけてもauやsoftbankでは未使用とアナウンスされますが、docomoの携帯電話で緊急電話として112を発信すると“警察は1を、救急・消防は2を、海上保安庁は3を”とアナウンスされ、通報に利用することができます。
ですが実験と称して電話をかけることは止めましょう。
かつて偽計業務妨害罪で懲役2年の実刑判決を下した例もあるようです。
海外ではEU加盟国は主に112番が使われており、韓国では警察が112番でつながりますので、もし海外に行く際は必ず確認しておくようにしましょう。
近年、緊急性が認められない119番通報が増加しており、救急隊が到着、傷病者を病院へ搬送するまでの時間が長くなる傾向、また出動させられる事により、真に救急対応が必要な傷病者のための救急出動が困難になっています。
救急車は緊急に病院に搬送しなければならない傷病者のためのものであり、緊急性の低い件に用いてしまうと、真に救急医療を必要とする人への対処が遅れる原因となり、病気や怪我の場合でも緊急の救助が必要な場合以外はタクシー等の手段で病院へ行くよう消防機関は呼びかけています。
こうした状況を受け、東京消防庁は2007(平成19)年6月1日より“救急搬送トリアージ”を試行しており、これは緊急性が認められない救急の要請に対して自身での医療機関受診を求めるものです。
緊急性の低い要請を排除するために設けられた制度なのですが、山形では体調不良の通報に対して市消防本部は緊急性が認められないと判断して救急車を派遣せず、タクシーで病院に行くよう指示するに止めた結果、通報者が死亡してしまったケースも起こってしまいました。
救急車をタクシー代わりに使うような人が増えなければ、このようなことは起こらなかったと思いますので、軽い気持ちで使用するのは止めましょう。
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