たばこの日
「たばこの日」は1946年のこの日に高級たばこ「ピース」が発売されたことが由来です。
当時は10本入りで7円で、日曜・祝日に1人1箱だけに限られていました。
タバコに含まれるニコチンの強い毒性
“たばこ”はナス科タバコ属の栽培種の葉を嗜好品に加工した製品です。
一般に“たばこ”といえば紙巻きたばこを指すことが多いのですが、たばこ製品には他に、噛みたばこ、嗅ぎたばこ、葉巻たばこ、刻みたばこなどがあり、刻みたばこは燃やして喫煙すもので、そのための喫煙具として、パイプ、水タバコ、煙管(キセル)を用いても摂取されます。
たばこの植物は南米のアンデス山脈地方が原産地であり、7世紀ごろのマヤ文明の遺跡からはたばこを嗜むレリーフが発見されており、伝播してアメリカ大陸全体で用いられるようになりました。
15世紀のコロンブスによるアメリカ大陸発見より以降ヨーロッパへ伝わり、そこから17世紀までにはアジア、アフリカへも伝わります。
世界保健機関(WHO)元事務局長のグロ・ハーレム・ブルントランドが“たばこは最大の殺人者である”と述べているように、20世紀になってからたばこの有害性が度々指摘されており、主な害として中毒性、発がん性、心臓病のリスク向上などが挙げられています。
日本においては、1900(明治33)年の第2次山縣内閣(山縣有朋首相)下に未成年者喫煙禁止法が制定され“満20歳未満の者は喫煙をすることができない”と定められました。
この有害性の原因は“ニコチン”にあります。
“ニコチン”とは主としてタバコの葉に含まれるアルカロイドの一種として知られる揮発性がある無色の油状液体で、精神刺激薬に分類され、血管を収縮し血圧を高める作用があります。
このニコチンは凄まじい毒物であり、たばこ1本に含まれる分量でも間違えれば死に至るほど強いのです。
通常はフィルターを通してたばこの煙は吸われるので、その際にニコチンも燃えるので有害な物質を吸わずに済んでいるのですが、小さい子どもが間違ってそのまま口に入れたりすると命を落とすことも可能性として十分あります。
たばこ1本あたりのニコチンはわずか数グラムですが、いかに毒性の強い物質なのかが伺えますね。
また、健康面への配慮からたばこを止める注意が必要です。
禁煙を始めると体重が増えてしまい、逆に不健康になってしまったという話を聞いたことはないでしょうか。
これにはきちんとした医学的な根拠があり、ニコチンのもつ空腹感を抑制する作用が関係しています。
たばこを吸っている間はニコチンによって空腹感が抑えられ、またニコチンには血糖値も上昇させる作用があるのですが、たばこを辞めることによってそれらの反動が重なりいつも以上に空腹感を感じてしまうのです。
その結果、過食が進み体重が増えることになるので、いわゆる“たばこを辞めると太る”という話が出回るのでした。
たばこの吸い方でも実はその有害性が変わってきます。
薬物に関する独立科学評議会における、ニコチン含有製品を多基準意思決定分析によって数値化した研究では、一般によく見る紙巻きたばこの有害性を100とすると、小型葉巻67、パイプ22、水パイプ14、電子たばこ4、ニコチンガムやパッチは約2という数値が出ています。
また、たばこ産業は喫煙者を安心させるために“低タール”の紙巻たばこを開発し、1980年代に入るとさらに“ウルトラライト”などの商品を販売促進してきましたが、近年ではむしろ肺がん死亡率が上昇してきているという疫学研究の結果もあります。
健康は気になるけどどうしてもたばこを止めたくないという方は違う吸い方を試してみてはいかがでしょうか。
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