エスカレーターの日
「エスカレーターの日」は1914(大正3)年のこの日に東京・上野の大正博覧会の会場に日本初のエスカレーターが設置され、同日に運転試験が行われたことが由来です。
第1会場と第2会場をつなぐもので、秒速1尺(約30センチ)で動いていました。
なお、同月29日にエスカレーターの振動の為に74才の女性が振り落とされて顔に2週間のケガ、2歳の少女がステップに足を挟まれてケガをしており、これらが日本初のエスカレーター事故とされています。
その後も運転試験が行われ同年に試験は終了、本格的な実用が開始されます。
初めてエスカレーターが実用されたのは東京の日本橋にある三越呉服店(現:三越百貨店)ですが、9年後の関東大震災によって建物自体が焼失、エスカレーターもなくなってしまいました。
エスカレーターとエレベーター
“エスカレーター”とは、主として人が建物の各階に移動する目的で設置・利用される階段状の昇降装置のことで、日本語では“自動階段”とも呼ばれていました。
外観は階段に酷似しており、自動で昇降する階段状の踏み面(ステップ)とステップと連動して動くベルト状の手すりがあるのが特徴です。
機構の露出部分の多さから建物のインテリアに大きな影響を与えるので意匠に工夫を凝らしたものが多く、三菱電機製の螺旋状のスパイラルエスカレーターや、途中で水平部分をもつエスカレーターも登場している他、欧米の古い建築物では木製のものもありますが、老朽化や火災の原因となりうることから減少しつつあります。
乗り降りを容易にするために乗降口に水平部分を持たせた、踊り場のあるエスカレーターも出回っており、最近では操作を行うことで複数のステップが水平部分を構築し、車椅子を乗せられるものも登場しています。
その速度も毎分20〜40mと調節することができ、深い地下鉄の駅なのでは40mのものがあるようですが、大型ショッピングセンターなのでは高齢者に配慮して低速のものがほとんどとなっています。
よくエレベーターと何かと比較されがちですがエレベーターに比べて省エネであるという利点があります。
ですが大型ショッピングセンターなどでは吹き抜けに設置されることが多く転落や、衣類の巻き込み、身を乗り出した故の挟まれなどの事故も多く、特にバランスを崩しての転倒はエスカレーター事故の95%を占めるといわれています。
これらの事故を防ぐために製造会社各社では様々な安全対策を実施していますが、それでも無事故には未だ至っていません。
なお、よく急いでる人が登れるように関東では右側、関西では左側を空ける風潮がありますが、これはエレベーターの機構に負荷がかかってしまうのでよくありません。
そもそもエスカレーターは歩いてはいけないとされていますので、事故を防ぐ意味でも歩いてエスカレーターを利用するのは止めておきましょう。
余談ですが急いでいる場合、エレベーターとエスカレーターのどちらを使うか迷った経験はありませんか?
状況にもよりますが、仮に1階からスタートするとして2階から6階程度まではエスカレーターの方が、7階から9階までは同程度、10階以上はエレベーターの方が早いと言われていますので参考にしてみてはいかがでしょうか。
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