世界禁煙デー
「世界禁煙デー」は国際デーの一つで、世界保健機関(WHO)が1989年に制定しました。
この日、禁煙マークをプリントしたTシャツを着てマラソン大会などを開き、世界的に禁煙を呼びかけています。
1995年時点で世界の喫煙者は10億1000万人であり、約5人に1人の割合を占め、毎年世界で300万人が喫煙が原因とみられるがんや心臓病で亡くなっており、このままでは2030年代初頭には喫煙による死亡者が年間1000万人に達するとWHOは警告しています。
日本では1992(平成4)年より、5月31日から6月6日までの1週間が「禁煙週間」としています。
煙草の税金が高い理由
よく増税の対象として槍玉に上げられやすいのが“煙草”です。
たばこの税率は約63%とされており、たばこには“国たばこ税”、“地方たばこ税”、“たばこ特別税”そして“消費税”という何種類もの税金がかかっています。
1箱440円(20本入)として計算すると440円のうち、実際にたばこに払っているお金は僅か162円程度です。
参考までに、350mlのビール6缶の税負担率が47.7%、700mlのウィスキーが28.4%ですので、いかに煙草の税金が高いのか分かります。
ちなみに、レギュラーガソリン1リットルの税負担率は42.6%、18リットルの灯油は10.0%です。
過去10年間で行われたたばこ税の増税は、2003年7月、2006年7月、2010年10月の3回で、たばこにかかる税金は上昇し続けています。
なぜ、たばこだけが増税されやすいのか?
簡単に言えば“世論が味方をするため増税しやすい”のです。
消費税が上がると、反発する国民が殆どですが、たばことなると話が変わります。
ご存じのとおり現代社会では“喫煙=悪”という考え方が浸透してきており、たばこは身体に悪く、受動喫煙が社会問題化して、飲食店や施設での分煙や禁煙が進みました。
“値上がりするなら”とたばこをやめる人も増えたので、不満の声を上げるのは少数派の喫煙者だけです。
また禁煙の流れは、日本だけでなく世界的なものになっています。
海外では、たばこ1箱が1,000円以上する国もあります。
2015年に世界保健機構(WHO)がたばこの消費を減らすため、“たばこ税を価格の75%まで引き上げましょう”と提言した影響もあります。
つまり、“たばこを吸わない”は世界の常識であり、“税金を上げる=禁煙を助ける”という構図もあるため、たばこは増税の対象となりやすいのです。
“たばこ特別税”は、もともと、ばく大な債務を抱えていた旧国鉄と国有林野事業を助けるためにつくられたもの、つまり国の借金返済に使われています。
“国たばこ税”は主に国の一般財源、“地方たばこ税”は各地方自治体の一般財源として使われています。
一般財源は使いみちが自由なので、何に使われているか不透明なのですが、一般的には福祉や教育など、国民の暮らしと関連のあることに使われているようです。
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