カシスの日

イメージ_カシス

「カシスの日」はこの日が大暑になることが多いことから、日本カシス協会が2006(平成18)年に制定しました。

日本カシス協会によると「人々の健康に寄与するカシスへの関心を高めてもらう」ということがその目的のようです。

カシスはこの大暑の時期に収穫される果実であり、この時期に収穫されるカシスは栄養が豊富で、特にカシスポリフェノールについては末梢血流の改善に作用があるとされています。

カシスについて

“カシス(Cassis)”とはフランス語であり、和名はクロスグリ(黒酸塊、別名クロフサスグリ)と呼ばれるスグリ科スグリ属に分類される小さな食用の果実をつける温帯性の落葉低木です。

英名ではブラックカラント(Blackcurrant)といいます。

果実は黒に近い濃紫色で、ビタミンCやアントシアニンが豊富とされています。

カシスの世界最大の産地はポーランドで、毎年10万トンから14万5千トンの収穫高があり、これは世界全体の収穫高の約半分を占めています。

ポーランドは同時に輸出高でも世界最大であり、またポーランドは品種改良も盛んで、頻繁に新品種を生み出しているそうです。

日本では青森県青森市が国内最大の産地となっています。

アメリカ合衆国では19世紀まではクロスグリが広く栽培されていたが、1900年代にアジアからヨーロッパ経由で侵入し、抵抗性のないアメリカ大陸のマツ類に壊滅的被害を出し続けている五葉マツ類発疹さび病(white pine blister rust)の原因菌である“Cronartium ribicola”の中間宿主になるということで クロスグリの栽培は禁止されました。

連邦政府によるクロスグリの栽培禁止令は1966年に廃止され、バーモント州、ニューヨーク州、コネティカット州、オレゴン州などでクロスグリ栽培が再び盛んになってきたが、現在でもマサチューセッツ州、メイン州、ニューハンプシャー州などの東部の諸州ではクロスグリの栽培が禁止されています。

合衆国におけるクロスグリの認知度は低く、未だに禁止令以前のレベルや欧州ほど一般的にはなっていません。

クロスグリの実はかすかな苦味をもち、ゼリー、ジャム、アイスクリーム、コーディアル、リキュールなどに利用されています。

イギリス、ヨーロッパ、イギリス連邦諸国では、クロスグリの風味を加えたり、干した果実を加えたクッキーなどの菓子が多数存在しますが、同じブランドの製品でも北アメリカでは、この風味が取り除かれていることが多く、代わりに利用しやすいブドウ味が使用されているそうです。

また、クロスグリを使った飲み物は様々なものが販売されているが、国によって呼び方が異なります。

酒場では、クロスグリのコーディアルは単に“ブラック”と呼ばれることが多く、例えば“ウォッカ・アンド・ブラック”、“スネークバイト・アンド・ブラック”、“ペルノー・アンド・ブラック”、“ブラック・アンド・レモネード”などです。

“コーディアル”とは、身体を活気づけ刺激する効果(滋養強壮作用)のある食品、主にアルコール飲料のことを差します。

心臓に良いとされた様々な飲み物を混ぜ合わせたもので、古くは医薬品として使用されたことに由来するそうです。

北アメリカでは、クロスグリのコーディアルを“クレーム・ド・カシス(仏語、creme de cassis)”と呼び、イギリスやフランスでは、“キール”などで用いるクロスグリのリキュールを“クレーム・ド・カシス”と呼びます。

オランダでは、赤い色のクロスグリ味のソフトドリンクをカシスと呼びます。

イギリスのグラクソ・スミスクライン社は“ライビーナ”という商品名のクロスグリのコーディアルを生産しており、ライビーナはイギリス、オーストラリア、ニュージーランド、香港などで販売され、とても甘いが主に子供向けの“健康飲料”とされているようです。

アガサ・クリスティの創作したベルギー人の名探偵エルキュール・ポアロは、しばしばクロスグリのシロップを飲んでいます。

日本でもリキュールベースのカクテルで、カシス・オレンジ(Cassis and Orange)などが有名ですが、たまには違うカシスを使ったカクテルを頼んでみるのもいいのではと思います。

 


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