下駄の日
「下駄の日」は7は下駄の寸法を表わすのに「七寸七分」というように7がよく使われることと、22は下駄の跡が「二二」に見えることから、全国木製はきもの業組合連合会が制定しました。
現代ではあまり履かれることのなくなった下駄ですが「伝統的なはきものの下駄のよさを見直してもらおう」という目的があるそうです。
下駄の歴史
“下駄”とは、鼻緒があり、底部に歯を有する日本の伝統的な履物のことです。
足を乗せる木板に“歯”と呼ばれる接地用の突起部を付け(歯がないものもある)、“眼”と呼ぶ孔を3つ穿って鼻緒を通し、足の親指と人差し指の間に鼻緒を挟んで履きます(歴史的には人差し指と中指の間に鼻緒を挟む履き方もあった)。
下駄の歴史は古く、足の保護や水田・湿地での沈み込みを防ぐため使われたとみられる木版が、弥生時代の登呂遺跡(静岡県)からも出土しています。
かつて道路が舗装されていなかった時代には、雨などが降って道がぬかるむと草履等ではぬかるみに足が埋まってしまいますが、高さのある下駄はぬかるみに埋まりにくかったため重宝されていたのです。
同様な履物は20世紀まで使われ続けた地域があり、“田下駄”と呼ばれていました。
近代に洋靴が普及するまで、貴人が履いた沓(くつ)よりも、庶民は草履と下駄を多く用いており、通常は二本である歯の隙間が土や石による凹凸の抵抗を和らげ、ぬかるみの泥や人・獣の排泄物による着物の汚れを防ぐ機能がありました。
江戸時代前期の1684年頃から、歯が低い“駒下駄”が普及し、太平洋戦争後も1960年代くらいまでは、洋服に下駄履きで遊ぶ男児は珍しくなく現代でも下駄を好む人はいます。
下駄は普段着と組み合わせることが多く、浴衣の際は素足に下駄が基本です。
今では和装に組み合わせる事がほとんどですが、かつては普段着の洋装に下駄を履く場合もよくあったそうです。
男子学生がファッションとして崩れた洋服(学生服)などに下駄を履いていることをバンカラと呼ばれていました。
木製であるため、歩くと「カラコロ」あるいは「カランコロン」と表現される特徴的な音がします。
そのため、祭りや花火の日に浴衣姿で歩く場合や、温泉街の街歩きなどでは雰囲気を出す音であっても、現代の町中では騒音と受け取られることも多く、(床が傷むことも含め)“下駄お断り”の場所も少なくないのが現状です。
この対策として歯にゴムを貼った下駄も販売されており、歯にゴムを貼る目的は音だけではなく、今日の舗装道路では歯が異常に早く摩耗するため、それを防ぐためにゴムを貼ることも少なくなく、これは硬い朴歯でも同じです。
現在では二本歯の下駄ではなく、歩きやすいように改良された下駄も数多く販売されています。
普段使いに一対所持しておくのも風情があって良いのではないでしょうか。
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