登山の日
「登山の日」は「と(10)ざん(3)」の語呂合せで、日本アルパイン・ガイド協会の重野太肚二氏が発案し、同協会が1992(平成4)年に制定しました。
富士山に初めて登った女性はちょんまげを結っていた
“登山”とはその字の通り山に登ることです。
古くから人は宗教的な意味を込めて山に登ったり、旅や移住、狩猟、戦争など何らかの必要性から山を越えたりすることはありましたが、現代の多くでは登山自体が目的となったレクリエーションやスポーツとして多くの人々に親しまれており、人跡希な高山や深山への登頂では学術調査や探検を兼ねることも多いほか、職業として登山を行う人も存在します。
日本でも近年の登山ブームもあって、高い人気を誇る趣味となっています。
そして日本で山といえなば“富士山”でしょう。
今でこそ老若男女問わず登山を楽しめることができる富士山ですが、かつて富士山は平安時代より霊山として山岳信仰の対象になっており、当時“不浄”と考えられてきた女性には登山が許されなかったのです。
これは富士山に限ったことではなく相撲の土俵なども“女人禁制”とされており、信仰上の理由であることからそうなっていたそうです。
そのため、江戸時代の女性たちは吉田口登山道の2合目にあった御室浅間神社までしか登ることができず、神社東南1km上に設けられた“女人天拝所”から、その雄大な景色を眺めていたといいます。
ですがその禁制を破り、富士山に登頂した女性が出てきました。
彼女の名前は“高山たつ”といいます。
高山たつは当時男女平等を説いていた小谷三志(日本の宗教家)らの協力を得て、マゲを結って男装してこっそりと山に入り、見事頂上にまで辿り着きました。
それ以前にも5合目あたりまでは女性も入山できる特別な日があったようですが、女性登頂者はたつが初めてとされています。
これは江戸時代(天保3年)の旧暦9月26日のことであり、これが記録に残る女性初の登頂とされ、その後1872(明治5)年の女人禁制解除で女性たちも登ることができるようになりました。
1980年代には山岳部や山岳会が衰退し始め、登山者に占める中高年者の割合が増え始めますが、これは若い世代が山登りを3Kというイメージで捉えて敬遠するようになり、育児が一段落した人たちが山登りを趣味とし始め、仕事をリタイアした世代が若い頃に登った山に戻り始めたことが理由であると考えられます。
近年の健康志向と日本百名山ブームもあって、若い世代が再び登山に戻りつつあるようです。
登山といっても登り易さはピンキリであり、高尾山など低く登りやすい山は多数ありますので、アウトドアに挑戦したいという方はぜひ登山にチャレンジしてみましょう。
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