津軽弁の日
「津軽弁の日」はこの日が方言詩人だった高木恭造の1987(昭和62)年の命日であることから、津軽弁の日やるべし会が1988(昭和63)年に制定しました。
毎年の「津軽弁の日」には青森市文化会館で津軽弁をテーマとしたイベントが開催されています。
津軽弁が必修の大学がある
“津軽弁”、または“津軽方言”とは青森県津軽地方で話される日本語の方言です。
共通語とは発音が大きく異なり、独特の言い回しが多いため、難解な方言として有名で、津軽地方以外の人にはほとんど理解できないため、全国放送のテレビ番組では津軽弁に対して共通語の字幕を付けることが多いようです。
津軽地方の医療現場で、地元出身でない医師や看護師が患者の津軽弁を誤認するという問題も起こっており、津軽弁を聞き慣れない人には外国語のように感じられるとか。
青森県内の方言は、主に津軽地方の津軽方言と南部地方の南部方言の2つに大きく分けられ、南部方言をさらに下北方言を分けて3区分とすることもあります。
両者はそれぞれ江戸時代の津軽藩と南部藩の領域であり、境界は平内町刈場沢と野辺地町馬門の間で1kmほどしか離れていない両集落の間でも明確な方言差が認められます。
このような方言差から、青森県民同士でも互いの方言がわからず、相互の理解が困難となる場合もあるようです。
他の地域などで“津軽弁”または“東北弁”というと、“〜っぺ“や“〜だっぺ“という語尾を想像されるケースが多く、これはこれらの語尾が著しく田舎を連想させるためなのですが、語尾に“〜っぺ“や“〜だっぺ“を付けるのは茨城弁をはじめとする宮城県から千葉県にかけての方言であり、津軽弁で用いられるのは“〜だべ”になります。
時代が進むにつれて方言を話す人も少なくなるのは必然かもしれませんが、この難解な津軽弁が必修となっている大学が存在するのをご存知でしょうか。
それは弘前大学の医学部となります。
医学部の学生が使用するもので“グダラどなる(筋弛緩する)”、“グシラメグ(けだるい、気分がすぐれない)”など、たくさんの方言が収録されているようです。
なぜ方言が医学部で必修となっているのかというと、医療の現場には老人たちが多く集まり、患者にしてみれば方言以外に適切な表現が見つからないのだろうが、医師や看護婦に伝わらない、あるいは誤解されるという状況があるからなります。
患者との意思疎通ができなければ診察どころではない、ということです。
津軽の都市伝説とも言えるような事例ですが、他の地域出身の医師(または看護師)が患者との距離を縮めようと方言を使ったが、“ノダバレ(腹ばいになりなさい)”と言うべきところを、誤って“クタバレ(死ね)”と言ってしまったという話もあります。
一見笑い話にも見えますが、この“意思の疎通が難しい言語がある”というのは問題視されており、かつて東日本大震災の時に被災地への医療派遣が行われたものの、方言の強い老人の言葉が分からないという理由で断るケースが発生し、結果として医師不足という深刻な事態に陥りました。
この方言による医療問題を解消するために、真剣に取り組まなければいけない問題なのです。
これからの高齢化社会には、ますます医療の重要性が高まってきます。
もしかすると医療に関する方言を通訳する専門の職業、なんてものが生まれるかもしれませんね。
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