ミルクキャラメルの日

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「ミルクキャラメルの日」は1913年のこの日、森永製菓が「森永ミルクキャラメル」を発売したことから、森永製菓が2000年3月に制定しました。

それまでは1899年の創業以来「キャラメル」とだけ書いて販売していたそうです。

森永製菓のキャラメルは子供たちに少しでも栄養価の高いお菓子を食べさせてあげたいという創業者の想いが込められており、現在となっては箱売りされているのが当たり前の商品ですが、発売された当初は一粒ずつバラ売りの販売も行っていたとのことです。

最初は煙草の代用品だった

“森永ミルクキャラメル”の歴史は森永製菓の歴史でもあります。

創業者の森永太一郎は、足掛け12年に及ぶアメリカ修業を経た1899(明治32)年、東京の赤坂に“森永西洋菓子製造所”を設立しました。

目的は日本に西洋菓子の文化を普及させることであり、わずか2坪の工場で、マシュマロやチョコレートクリーム、そしてキャラメルを作り始めます。

ですがキャラメルを買ってくれるのは外国人や海外からの帰国者ばかりで、一般庶民にはほとんど売れませんでした。

理由は単純で、太一郎がアメリカで学んだのはバターやミルクを大量に使うこってりしたレシピで、乳製品に馴染みの薄い当時の日本人の口に合わなかっのだとされています。

また、高温多湿の気候では短期間でべとべとになり、口当たりも悪くなりやすかったそうです。

太一郎は原料となる水飴の配合や煮詰める温度を再考し、キャラメルの品質を改良します。

一粒一粒をワックス紙で包み、それを10ポンド缶に入れて1粒5厘でバラ売りしました。

この時生まれたのが、気軽に持ち歩ける携行缶のアイデアであり、美しく印刷されたブリキ缶入りのキャラメルを販売したが、価格が10粒入り10銭と高かったため、これも思うようには売れませんでした。

“もっと安価な携帯用容器が必要”と考えた太一郎は、さまざまな容器を開発・試作します。

その結果1914(大正3)年に完成したのが、後にキャラメル容器のスタンダードとなったポケット用紙サックなのです。

同年、上野公園で開催された東京大正博覧会にて20粒入り10銭で販売したところ、飛ぶように売れました。

前年の6月10日に商品名を“森永ミルクキャラメル”に変えていたので、私たちが店頭で目にする箱入りの“森永ミルクキャラメル”は、今から100年以上前に誕生したことになり、もちろんこれは、日本で最も古い量産キャラメルになります。

完成した“森永ミルクキャラメル”を普及させるには大量に生産し販売しなければならず、当然宣伝にも力が入ります。

森永は新聞などのメディア広告を積極的に打ち、全国津々浦々に“森永ミルクキャラメル”の名を浸透させていきました。

この時の広告に“煙草の代用品”というコピーが記されているのです。

紳士が煙草を捨て“天が二物を与えないのであれば、僕はキャラメルを取る”という斬新なものだったそうです。

その後も進化を続け、様々なバリエーションや、災害時の非常食として缶詰などが作られています。

10粒でご飯1杯分のカロリーを摂取できるうえ、お菓子には避難所生活における食事面のストレスを軽減する効果もあるのことです。


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