うま味調味料の日
「うま味調味料の日」は1908年のこの日、化学者で東京帝国理科大学(現在の東京大学理学部)教授の池田菊苗博士が、「グルタミン酸塩を主成分とせる調味料製造法」の特許を取得したことから、日本うま味調味料協会が制定しました。
博士は、昆布の「うま味」成分の研究により、「うま味」の主成分がアミノ酸の一種であるグルタミン酸であることをつきとめ、その製造法の特許をとりました。
この発明は翌年に鈴木製薬所(現在の味の素株式会社)により工業化され、その調味料は「味の素」と名付けられました。
“おいしさ”という言葉と“うま味”という言葉があり、両者はしばしば混同して使われますが、実は大きく異なっています。
“おいしさ”というのは、食べるときに味そのものだけでなく匂いや食感、その場の雰囲気や体調など、多くの要因に影響されて感じるものであり、一方の“うま味”は、5つの基本味(甘味・酸味・塩味・苦味・うま味)の一つで、独立した味を指す公式の呼び名です。
うま味調味料はうま味を補うとともに、他の食材や調味料の味風味等にも影響し料理のおいしさに貢献しています。
調味料のさしすせそ
“調味料のさしすせそ”といえば調味料についての有名な語呂合わせの言葉で、それぞれ
・砂糖(さとう)
・塩(しお)
・酢(す)
・醤油(せうゆ、正しい字音仮名遣は「しやうゆ」)
・味噌(みそ)
を表すものです。
煮物などに味つけするとき、調味料はこの“さしすせそ”の順番で入れると良いという話を聞いたことがある人も多いと思います。
この順番にはきちんとした理由があるのです。
最初のふたつ、砂糖と塩の順番ですが、これはそれぞれの味が具に染み込みやすいようにこの順番になっているとされており、その理由は分子の性質として砂糖より塩のほうが早く具の内部まで浸透していくためです。
また、塩は具の水分を引き出して締める効果もあるので砂糖が先になっているのです。
酢、醤油、味噌はそれぞれ酸味や香りによって風味づけの役割で加えることも多い調味料です。
しかし、酢の酸味、醤油と味噌の独特の香りの成分は揮発性で、入れた後に長く加熱を続けてしまうとせっかくの酸味や香りの風味が失われてしまいます。
そのため、調理の最後のほうに加えることが多くなっていることから、酢と醤油と味噌は“さしすせそ”の後半になっているのです。
ただし、この順番はあくまで原則であり、塩や砂糖は煮込んだことで飛ぶような香りもありませんから、先に加えることはいいのですが、入れすぎたら後で調整するのも難しくなります。
慣れない料理を作るときは最初に控えめに入れて、調理の途中で味見をしながら調整していくほうが失敗は少ないでしょう。
酢や醤油、味噌も必ずしも後に入れたほうがいいというわけではありません。
醤油の味を具に染み込ませたいときは、最後に入れただけでは十分に染み込まないでしょうし、魚の骨離れを良くしたり、生臭みを取るために使うときは、酢や味噌を最初から入れて煮込むこともよくあります。
調味料を入れる順番“さしすせそ”はあくまでも基本として覚えておき、実際に料理をするときは作りたい味とそれぞれの役割を考えて、うまく調味料を使い分けるようにしたほうがいいかと思われます。
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