扇の日
「扇の日」は『源氏物語』で女性が光源氏に扇を贈っていることから、五(こ)一(い)で「恋」の語呂合せ京都扇子団扇商工協同組合が1990年に制定しました。
扇子はもともとメモ帳として使われていた
扇子は扇いで涼をとるものだけでなく、和服を着る時の必需品として使用されています。
それ以外にも芸やお茶の世界など様々な分野で使われそれぞれに形式や意味を持っています。
扇子の誕生は平安時代初期、数枚の木簡(もっかん)(文書の記述・保存に用いた薄い木の板)を持ち歩くために片端を綴じて使用したのがその始まりです。
当時紙は貴重だったため木簡に字を書き、メモをとる際木簡が1枚では足りなかったので数枚重ねて携帯し、それを扇形に開いてメモ帳として使っていたとのことです。
これを檜扇(ひおうぎ)と言います。
当時は主に男性が公の場で使っていましたが檜扇に絵が描かれるようになり、装飾品として女性が好んで使うようになります。
その後、竹や木の骨組みに片面だけ紙を貼った蝙蝠扇(かわほりせん)が登場し、現在の扇子の原型が出来上がりです。
これは涼をとれる夏用の扇子で、鎌倉時代に日本の扇子は中国に渡ります。
中国で扇子は両面貼りになり、室町時代に日本に逆輸入されて普及しました。
鎌倉時代までは貴族や神職者しか使えませんでしたが、この頃から庶民の使用が許されました。
それから能や演劇、茶道に用いられるようになり、江戸時代には庶民の必需品として重要な産業の一つに発展します。
ですが昭和30年代中頃から民間に扇風機が普及し、団扇とともに扇子の需要は激減してしまいます。
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