世界海洋デー
「世界海洋デー」は国連が2009年から実施する国際デーの一つです。
1992年6月8日にリオデジャネイロで開かれた地球サミットにおいてカナダ代表が提案し、以来「世界海洋デー」として非公式に実施されていたが、2009年から国連の記念日となりました。
カナダは「世界海洋デー」を提唱した時にこの日を「海の重要性に気づき、感謝する日」として位置付けしたそうです。
海水はなぜしょっぱいのか
海水には、塩素、ナトリウム、硫黄、マグネシウム、カルシウム、カリウム、炭素、臭素などが溶けています。
このうち塩素とナトリウムだけで85%にもなり、塩素とナトリウムが化合すると塩化ナトリウム、つまり塩でこれがしょっぱい原因です。
先に挙げた8つを合わせると全体の99%を占めることになります。
それでは、何故しょっぱい海水ができたかと言えば、地球の歴史を遡ることになります。
地球ができたのは今から46億年ほど前のことです。
そのころの地球は、表面はマグマで、空は水蒸気や塩素ガスで被われていたのですが、地球の温度が下がるに従って、空にあった水蒸気は雨となって塩素を溶かしながら地球に降り注ぎ、それらが窪地に溜まるようになりました。
これが海の始まりで、43億年ほど前の話です。
最初の海は塩酸が含まれた酸性の海水だったのですが、徐々に岩石に含まれるナトリウムと反応して中和され、現在のような海ができました。
つまり塩素を含んだ水にナトリウムが溶け、塩化ナトリウム(つまり塩)の水ができたのです。
この時から海水はしょっぱかったはずです。
そして太古につくられた海が今でも同じようにしょっぱい理由は溶かす側の水と溶かされる側の塩が、それぞれ入る量と出る量で釣り合っているからです。
まず溶かす側の水ですが、そもそも水は、個体(氷)、液体(水)、気体(水蒸気)のいずれかの形で、空、陸、海の間を行ったり来たりしています。気体から液体になるのは1年間で約500兆トン、一方で、同じ量の水が液体から気体に変化しています。
海を中心にみてみると、海から蒸発する水は425兆トン、一方、海に供給される水は、雨から385兆トンで、川から約40兆トンです。
つまり、差し引きゼロで釣り合っているので海の水は一定に保たれています。
ですが詳しく見れば、時代ごとに海水量の増減はあります。
最近では地球温暖化にともなって南極や北極の氷が溶け、海水が増えて、海水面が上昇することが心配されています。
次は溶かされる側の塩ですが、塩の素は現在でも供給されています。
主な供給源は陸上の岩石で、河川水が溶かし、そのまま海に運び込んでいます。
河川水以外では、空からも運び込まれています。
最近話題の黄砂はタクラマカン砂漠やゴビ砂漠の砂や塵が風によって運ばれ、日本・韓国・中国に降ってくる現象です。
当然周辺の海にも降っており、他には海底火山の爆発やマグマの噴出によって様々な元素が溶かし込まれています。
このように供給される塩ですが、同じように海水から除去されているので、海が年々塩辛くなるようなことはありません。
塩は海の中を循環しながら、生物に取り込まれたり、化学変化を起こしたりして、最後は堆積物となって海の底に積もります。
しかし元素によってはすぐに海から除去されるものもあれば、いつまでも海の中をさまよっているものもあります。
これを滞留時間と言いますが、長いのは塩素(1億年)、ナトリウム(2億6千年)、短いのはカルシウム(100万年)などがあります。
いずれにしても、海に入ってくる量、とどまる時間、そして出ていく量がうまく釣り合っているので、やはり一定の塩の量になのです。
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