無重力の日
「無重力の日」は六(む)十(じゅう)六(ろく)で「むじゅうりょく」の語呂合せで、地下無重力実験センターが町内にあった北海道上砂川町が1991年3月に制定しました。
地下無重力実験センターについては日本初の本格的な地下微小重力実験施設でしたが、2003年には閉鎖されてしまったようです。
宇宙は“無重力”ではない
数百kmの宇宙まで行けば地球の重力がなくなる、そう思っている人が大半だと思いますが実はこれは違うのです。
例えば地球から38万km離れた月は地球の回りを周回していますが、月がその遠心力で飛ばされていないのはその距離まで地球の重力が働いている証拠にになります。
重力(万有引力)の強さは距離の2乗に反比例します。
地球の中心を重心と仮定して、中心から6,400km離れた地上での重力を100%とすると、国際宇宙ステーションがある高度約400kmではおよそ88%となり、体重60kgの人が53kgになる計算ですが、これでは“無重力”とはいえません。
ではなぜ宇宙飛行士たちはフワフワ浮いているのかというと、国際宇宙ステーションやスペースシャトルなどは、地球の周りを一周90分という高速で回っており、そのため遠心力と重力が釣り合って無重量状態が達成されているのです。
少し詳しく説明すると、高度400kmにある宇宙ステーションは秒速約7.7km(時速約28,000km)という猛スピードで動いています。
1秒後には7.7km進みますが、重力があるため落ちてきます。
落ちるということは高度も400kmよりも低くなるはずなのですが、地球は丸いので落ちた分だけ地球の地面も曲がり、結局高度が400kmに保たれます。
つまり、永久に落ち続けながらも地面には届かない状態になるわけです。
この“永久に落ち続けても地面に着かない速度”で、国際宇宙ステーションをはじめ、スペースシャトルや人工衛星が地球の周りを“落ち続けている”のです。
そしてこの事実は、同時にもう一つのよくある誤解も解いてくれます。
上記の“宇宙飛行士がフワフワ浮いている”という表現は的確ではなく、宇宙船ともども自由落下を続けており、遊園地のアトラクションのような垂直に落ちる乗り物に乗り続けている、といったことになります。
ですので最近ではいわゆる“無重力状態”ではなく“無重量状態”と言い換えているところもあります。
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