日本三景の日
「日本三景の日」は『日本国事跡考』で松島・天橋立・宮島が日本三景として絶賛した林鵞峰の1618(元和4)年の誕生日であることから、日本三景観光連絡協議会が制定しました。
「日本三景を更に広くPRすること」がその目的だそうです。
日本三景とは
日本三景は“松島”、“天橋立”、“宮島”の3つの名勝地を指すものです。
全て海(沿岸)にある風景となっており、各々古くから詩歌に詠まれ、絵画に描かれてきました。
日本三景を雪月花にあてる場合、“雪”は天橋立、“月”は松島、“花”は紅葉を花に見立てて宮島をあてています。
その起源は江戸時代前期の儒学者・林春斎が、寛永20年8月13日(グレゴリオ暦1643年9月25日)に執筆した著書『日本国事跡考』の陸奥国のくだりにおいて、“松島、此島之外有小島若干、殆如盆池月波之景、境致之佳、與丹後天橋立・安藝嚴嶋爲三處奇觀”と書き記し、これを端緒に“日本三景”という括りが始まったとされました。
その後、元禄2年閏1月28日(グレゴリオ暦1689年3月19日)に天橋立を訪れた儒学者・貝原益軒が、その著書『己巳紀行(きしきこう)』の中の丹波丹後若狭紀行において、天橋立を“日本の三景の一とするも宜也”と記しており、これが“日本三景”という言葉の文献上の初出とされ、益軒が訪れる以前から“日本三景”が一般に知られた括りであったと推定されます。
夏には、松島灯籠流し花火大会、宮津灯籠流し花火大会、宮島水中花火大会という海上花火が日本三景各地で開催され、多くの観光客を集めています。
いずれも名物として牡蠣がありますが、松島と宮島は冬が主なのに対し、天橋立は夏の岩ガキが主です。
松島の牡蠣鍋クルーズや寿司(特定第3種漁港・塩釜漁港)、天橋立の松葉ガニやとり貝、宮島のもみじ饅頭やアナゴが訴求力のある食観光として知られています。
日本三景はいずれも1952(昭和27)年11月22日に特別名勝に指定されており、また各々別々に世界遺産登録に動いていますが、現時点では厳島神社(1996(平成8)年12月登録)以外は登録に至っていません。
1915(大正4)年、日本三景にならって実業之日本社主催による日本新三景の選定が行われました。
全国投票の結果、1916(大正5)年に“大沼(ポトロー)”、“三保の松原”、“耶馬渓”の3つが選ばれます。
1918(大正7)年にはこの3地に“『婦人世界』創刊10周年記念日本新三景碑”も建てられました。
三保の松原は、2013(平成25)年に“富士山 信仰の対象と芸術の源泉”の一部として世界文化遺産に登録されています。
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