バナナの日
「バナナの日」は「バ(8)ナナ(7)」の語呂合せで、日本バナナ輸入組合が制定しました。
日本バナナ輸入組合によると「果物で一番の輸入量を誇り、健康にも良いバナナを食べて暑い夏を元気に乗り切ってもらいたい」との願いが込められているそうです。
バナナはとにかく栄養が豊富に含まれていることで有名であり、スポーツを行う前にも栄養補給としてバナナを食べている人も多く、朝ごはんにバナナを食べるととても効率よく必要な栄養を摂取出来てエネルギー補給にもつながるそうです。
バナナの皮で滑る表現は世界で共通だった
“バナナ”とはバショウ科バショウ属のうち果実を食用とする品種群の総称、またはその果実のことで、いくつかの原種から育種された多年性植物であり、種によっては熟すまでは毒を持つものもあります。
日本では古くは“芭蕉”と呼ばれていましたが、実を食するものは“実芭蕉(みばしょう)”とも呼ばれます。
食用果実として非常に重要で2009年の全世界での年間生産量は生食用バナナが9581万トン、料理用バナナが3581万トンで総計では1億3262万トンにものぼり、アジアやラテンアメリカの熱帯域で大規模に栽培されているほか、東アフリカや中央アフリカでは主食として小規模ながら広く栽培が行われています。
また、花を料理に使う地域もあり、葉は皿代わりにしたり包んで蒸すための材料にしたりする他、屋根の材料などとしても利用されています。
バナナの食べ頃は、黄色い皮のあちこちに茶色の斑点ができ始めた頃です。
果肉がしんなりし甘さも増してくるためで、そのことからこの茶色の斑点は“シュガースポット”と呼ばれていますが、それ以上熟れるとバナナの皮全体が茶色くなってしまいます。
これはバナナの中でエチレンガスが生産され、放出されているからです。
エチレンは果実の呼吸を増進させデンプンを糖に変えて甘くし、果肉を成熟させる働きをもっていますが、成熟を通り越すと今度は傷みを早めてしまいます。
皮が茶色くなるのは、バナナの“老化現象”といえるのです。
このバナナの皮ですが一般的には食べられないので利用はできません。
そのため、皮を踏んだ人が滑って転ぶ古典的なギャグとしての利用が実は世界的に知られています。
バナナの可食部に面する果皮の内側は多量の植物油を含んでいるため“潤滑効果”と呼ばれる現象が発現し、摩擦係数が低減するため滑りやすくなるのです。
この現象はワックスを塗った床が滑りやすくなるのと同じ原理になります。
バナナの皮を踏んだ人が滑る表現の起源は定かではないのですが、出版物においては19世紀にオレンジの皮で滑る表現が存在し、1900年前後には(オレンジの皮・バナナの皮が別の曲で)歌の題材としても用いられています。
芸として確立させたのはヴォードヴィリアンのビリー・ワトソン(別名:ウィリアム・シャピロ、1876 – 1939)であり、1900年代初頭に舞台で持ちネタとして披露したことで名声を博し、「”スライディング”・ビリー・ワトソン」の異名を取ったほどです。
同様に最初に登場した映画も不明ですが、1910年代初めにはすでに定番の表現であったとされ、視覚的なわかりやすさから多くのコメディ映画に用いられました。
文学では中島敦が“虎狩”で中学生の“私”が現在のソウル郊外で虎狩りを見物し、獲物を待つ間に食べたバナナで“妙案”を思いつき、“此のバナナの皮を下へ撒いておいて、虎を滑らしてやろう”と考える話が出てきます。
ギャグとして知られる一方で、摩擦係数の低減についての学術研究は長らく行われず、これを行った生体摩擦学者の馬渕清資らは2014年に人々を笑わせ考えさせてくれる研究に贈られるイグノーベル賞を受賞しています。
バナナの皮はこれまで捨てられるものとして認識されていましたが、徐々にその活用法が編み出されています。
鎮痛やとげ抜き、革製品の艶出しなどに使えるそうですので、もしバナナの皮の処理に困ったら試してみてはいかがでしょうか。
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