ひょうたんの日
「ひょうたんの日」は数字の「8」がひょうたんの形に似ていることから、全日本愛瓢会が制定しました。
全日本愛瓢会は、瓢箪を愛好することによって和の精神をはぐくみ、幸福な社会づくりに貢献すると共に、会員相互の親睦を図ることを目的としており、またNPO法人としては、一般市民に対して瓢箪の愛好、普及活動にあたり、瓢箪文化芸術の向上に関する事業を行い、一般市民の充実した余暇活動、まちづくりの推進及び国際貢献に寄与することを目的としているそうです。
毎年8月8日に会員の技術向上のため、全国瓢箪作品展示会を 全国持ちまわりで開催しています。
古来より重宝された繁栄のシンボル
“ひょうたん(瓢箪、瓢簞)”は、ウリ科の植物で、漢語では瓢(ひょう、瓠、匏とも表記)、瓢瓠(ひょうこ)、胡盧(ころ、葫盧、壺盧とも表記)ともいい、和語ではひさご、ふくべといいます。
この植物の果実を加工して作られる“ひょうたん”とは、“瓢”の“箪(容器)”という意味です。
最古の栽培植物の一つで、原産地のアフリカから食用や加工材料として全世界に広まったと考えられており、乾燥した種子は耐久性が強く、海水にさらされた場合なども高い発芽率を示します。
狭義には上下が丸く真ん中がくびれた形の品種を呼びますが、球状から楕円形、棒状や下端の膨らんだ形など品種によってさまざまな実の形があります。
ヒョウタンは、苦み成分であり嘔吐・下痢等の食中毒症状を起こすククルビタシンを含有し、果肉の摂取は食中毒の原因となります。
日本では、縄文時代草創期から前期にかけての遺跡である鳥浜貝塚から種子が出土しており、文献史学上では“日本書紀”(720年成立)の中で瓢(ひさご)として初めて公式文書に登場します。
その記述によると仁徳天皇11年(323年)、茨田堤を築く際水神へ人身御供として捧げられそうになった茨田連衫子という男が、ヒョウタンを使った頓智で難を逃れたとされています。
古代のヒョウタンは現在のような括れた形態ではなく通常の植物の実のような筒のような形をしていたことが分かっており、突然変異で今日知られているような特徴的な形が発現し、それが人伝に栽培されて世界中に広まった、とのことです。
果肉部分を除去し、乾燥させたものが容器として水筒や酒の貯蔵に利用されてきました。
これは微細な穴があるために水蒸気が漏れ出し、気化熱が奪われるため中身が気温より低く保たれるからです。
特に作物の種入れとして用いられてきた歴史は長く、“瓢箪の中に入れた種は必ず芽が出る”ので、幸福や成功のチャンスが巡ってくると言われています。
>また、夏の日の日除けとして軒先に“瓢箪”の棚づくりが行われ、清々しい青葉に“瓢箪”の実が下がる光景は夏の風物詩でした。
他にも、縁起物とされ三つそろえば“三拍(瓢)子”そろって縁起が良い、六つ揃えば“無病(六瓢)息災”のお守りになるとされます。
種が多いことから、多産と繁栄のシンボルとなり“家運興隆”、“子孫繁栄”、“商売繁盛”のお守りでもあります。
またひょうたんといえば豊臣秀吉(1537~1598)であり、秀吉は戦国時代、戦いに勝つ度に旗印にひょうたん模様を一つ一つ増やし、後に秀吉の千成瓢箪として有名になりました。
さらに“瓢箪から駒が出る”という言葉もあり、これは瓢箪から“駒”、すなわち馬のように大きなものが出るような ありえない状況から冗談や誤解で言ったことが意図せずに実現してしまうことです。
これも考えようによっては縁起がいいといえるのではないでしょうか。
近年ではあまり見かけなくなりましたが縁起物には違いないので、一つや二つ持っておくのも良いかもしれませんね。
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