女子大生の日
「女子大生の日」は1913年のこの日、東北帝国大学(現在の東北大学)が女子受験生3人の合格を発表し、日本初の女子大生が誕生したことが由来です。
近代的な高等教育として女子教育自体が始まったのは1874(明治7)年のことでしたが、当時は女性が高等教育機関に籍を置くことはとても稀なことであり、男子学生と数と比べてみても女子学生の数は1割にも満たなかった>そうです。
近代的な高等教育としての女子教育が始まってからしばらく経過し、1913年になって初めて3名の女子大生が誕生し、この3名が日本初の女子大生になったことをきっかけとして、北海道や東京などの帝国大学でも徐々に女子学生の入学が認められていくようになりました。
女子大の成り立ちと変遷
女子大学が多く存在しているのは、多くの国において大学進学の門戸が女性にとって限られたものであったことが関係しています。
アメリカ合衆国の代表的な大学として知られるハーバード大学は、創立以来長きにわたって男子のみが入学できる大学であったため、ハーバード大学に関連する女子の入学できる大学としてラドクリフ女子大学がハーバード大学の教員によって設立されていました。
日本においても旧学制時代に女子が大学(旧制大学)へ入学できるのは例外的にしか認められなかったため、事実上女子に門戸が閉ざされていたため、多くの女子は東京女子高等師範学校(現在のお茶の水女子大学)や旧制女子専門学校のような女子を専門とした教育機関へ進学していました。
男女雇用均等法の1999年改正による禁止規定から多くの大学が男女共学となっていますが、女子専門教育を尊重する考えも根強く残っており、世界中に女子大学が存在しています。
日本でもかつては女子大学と言えば 花嫁修業の為に行くと言った認識が強かったようですが、今では多くの女子大学が社会に出てもリーダーシップを発揮できる女性を育てる、女子大学ならではの教育を目指す方向にシフトしており、女子大学の意義も時代と共に変化しているようです。
近年では少子化による大学受験人口の減少や男女共同参画などの影響を受け、女子大学が共学の大学へ改組する事例が相次いでいます。
概ね名称から“女子”の文字を取って新校名とする(武蔵野女子大学→武蔵野大学、京都橘女子大学→京都橘大学、天使女子短期大学→四年制に改組して天使大学など)か、部分的な校名変更を行う(文京女子大学→文京学院大学など)場合が多いが、既に存在する大学名と重複してしまう場合には全く新しい名称を付けることもあります(鹿児島女子大学→志學館大学等)。
また中京女子大学(2010年度から至学館大学へ校名変更)や愛知淑徳大学はその名称のまま共学化しており、大阪女子大学、広島女子大学、高知女子大学などのように、かつての公立女子大学の多くは、近隣の公立大学に吸収合併または統合・再編され、すでに共学に移行しています。
このほかに、日本女子大学、フェリス女学院大学、学習院女子大学、白百合女子大学、東洋英和女学院大学、女子栄養大学、聖徳大学、神戸親和女子大学などでは一部の大学院研究科、大学の夜間部や通信教育課程を男女共学としたり、お茶の水女子大学のように論文博士の対象を男性にも拡大するなど、女子大学の名称のまま部分的な共学化を行っている大学は多いです。
さらにメディアにより女子大学の就職率の良さが紹介され、その影響で女子大学の受験者が増加傾向にあり、これは女子大学の多くが共学の大学とは違い、小規模の大学では就職支援スタッフが学生一人一人を手厚くサポートできるので、きめ細かな就職支援が行いやすいという特徴からきています。
それに共学に来る求人は、男女全員に門戸を開いているように見せかけて、実は男性を主な対象にしている企業もあり、女子学生にとっては見分けがつきにくいが、女子大学なら最初からその女子大学の学生に求人を出しているのでその心配もないとされています。
女子大学の中でもとりわけ都内の有名女子大学の就職率は軒並み良く、共学の有名私大よりも有名企業への就職率が高い女子大学もあるのも事実です。
日本では未だに女性の立場が弱い印象を受けることも多く、逆に強すぎる庇護を受けている状況も極稀に見かけます。
いつか本当の意味で男女が対等の立場になれるといいですね。
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