鉄道の日
「鉄道の日」は1872(明治5)年9月12日(新暦10月14日)、新橋駅(後の汐留貨物駅・現在廃止)~横浜駅(現在の根岸線桜木町駅)を結んだ日本初の鉄道が開業したことから、1922(大正11)年に「鉄道記念日」として制定されました。
「鉄道記念日」のままでは国鉄色が強いということで、1994(平成6)年に運輸省(現在の国土交通省)の提案により「鉄道の日」と改称し、JR以外の民間鉄道も巻き込んだ記念日となります。
国土交通省によると「鉄道が国民に広く愛され、その役割についての理解と関心がより深めること」ということを目的としており、「鉄道の日委員会」という鉄道事業者や国などからなる団体があり、この日には鉄道に関する様々な行事が全国各地で実施されているようです。
踏切が存在する地下鉄がある
“鉄道”とは等間隔に設置された2本の鉄製の軌条(レール)、またはそれに代わる物を案内路として車輪を有する車両が走行する交通機関であり、線路・停車場などの施設、旅客や貨物を輸送する列車、運行管理や信号保安まで様々な要素で構成される一連の体系のことです。
鉄道は自然環境への負荷が比較的少なく、大量輸送に向き、定時性や安全性に優れるという特徴を有し、また専用の鉄軌道上で案内されて運転される特性上、多数の車両を連結して一括運転できため、一度に大量の旅客や貨物を運送できます。
鉄車輪と鉄軌道との摩擦力が小さいという理由により、自動車ほど急勾配を上り下りすることができません。
自由自在に走行できる道路交通とは違いレールの上しか走行できないという制約があるため、わずかな障害によって広範囲で正常運転ができなくなることが多く、人身事故が発生すると多くの列車に影響が出てしまいます。
自然災害にも弱く復旧になり時間がかかるケースも多くありますが、積雪の際は自動車より比較的安全に運行できるので、地域によっては冬場の貴重な交通手段として利用されているようです。
大都市では地上に線路を敷く場所がない場合や、道路を塞いで自動車交通を妨げないように線路を地下に敷くケースがあり、一般に“地下鉄”というものになります。
当然地下を走るので他の交通手段と干渉しないはずなのですが、地下鉄に踏切がある箇所が一つだけ存在するのです。
それは日本初の地下鉄として知られる東京メトロ銀座線の上野駅付近にあります。
この踏切は電車の中からは見えません。
というのも営業路線上ではなく上野駅から分岐して地上の車庫に向かう引き込み線にあり、地下から地上へ上った線路が、どうしても公道をひとつ横切ってしまうために踏切が設けられたそうです。
もう一つ特徴があって、通常踏切の遮断機は道路を遮るように設置されますが、この地下鉄の踏切には鉄道側にも遮断機が設置されています。
これは鉄道を遮る目的はなく、人や動物の侵入を防ぐ目的で設置されたようです。
残念ながら営業路線ではないため車内から見ることはできませんが、地上からは見ることができますので、近くを訪れた際はぜひ見てみてください。
“日本初の地下鉄は唯一踏切のある地下鉄である”と思うとロマンを感じてしまいますね。
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