クリスマスツリーの日
「クリスマスツリーの日」は1886(明治19)年のこの日に横浜・明治屋に日本初のクリスマスツリーが飾られたことが由来です。
日本でクリスマスが祝われるようになったのは、クリスマスツリーが飾られるようになった少し前のことであり、1875(明治8)年に原胤昭(はら たねあき)が設立した原女学校だったとされいます。
このお祝いでは日本初のサンタクロースも登場したのですが、この時に登場したサンタクロースは裃(かみしも)を着用し、大小の刀を指して鬘(かずら)を被っていたそうです。
クリスマスツリーのオーナメントに込められた願い
“クリスマスツリー”とはクリスマスのために飾り付けられた木のことで、“知恵の樹”の象徴とされており、聖樹とも呼ばれます。
クリスマスツリーには主に常緑の針葉樹の幼木が用いられ、アメリカでは年間数千万本もの生木のツリーが流通しており、最も生産本数が多いオレゴン州だけでも700万本を超えるほどです。
これら商業目的で生産されるツリーのほとんどは、規模が大きいため森林ではなく農地で生産されているため、この点で環境破壊と指摘されることは少ないのですが、クリスマス後に大量に発生するツリーのゴミの方が環境的に問題視されることがあります。
そのためニューヨーク州を始めとした都市部や住宅地では、2000年代以降、リユース(鉢植え使用後に農場へ戻す)やリサイクルを行う取り組みが見られるようです。
常緑樹が使われるのは冬の間も緑を保つため、強い生命力の象徴とされたためです。
また書籍などによると、中世の聖夜の降誕祭の序幕において行われたアダムとエヴァの堕罪の舞台劇で使われる“知恵の樹(善悪の知識の樹)”として、冬に葉が落ちてしまうリンゴの木の代用に常緑樹のモミの木が禁断の木の実を飾るために使用されたのが由来ともされています。
ツリーの先端にはキリストの降誕を知らせたベツレヘムの星に因んで多くは星が飾られますが、イギリスなどではクリスマス・エンジェルという天使が飾られます。
よく見かける球状のオーナメントボール(金属光沢のあるメッキボールやガラス製のグラスボールはアダムとイヴが食べた知恵の樹の実を象徴したものです。
これら以外にも飾られるオーナメントには様々な意味が込められています。
・星…キリストが産まれた時に輝いたとされる“ベツレヘムの星”は“輝き”や“希望”を意味します。
・ベル…キリストの誕生を知らせる為に使ったベルです。これは喜びのベルとも言われ邪気払いの意味もあります。
・リボン…“永遠の結び”という願いが込められています。
・ステッキ…羊飼いが迷った羊を群れに連れ戻す際に使ったことに由来します。聖書ではキリストは度々羊飼いに例えられており“助け合い”の意味があります。
・リンゴ(オーナメントボール)…アダムとイブの物語にも出てくる食べ物であることに由来します。禁断の果実とも言われますが、知識の樹の実であるリンゴは“豊かな実り”や“幸福”を意味しています。
・ライト…キリストは“夜を照らす光”と呼ばれておりそれを表しています。昔はろうそくでしたが現在ではLEDが主流です。
・靴下…サンタクロースのモデルとなった聖ニコラスが貧しい家に硬貨を投げ込んだ際にたまたま靴下に入ったことが由来です。
クリスマスツリーはただの飾り付けた木ではなく、飾りの一つ一つにちゃんとした意味があるのです。
日本のようにキリスト教が少なくてもクリスマスツリーを飾る風習がある地域は多いので、ぜひこの時期にはクリスマスツリーを飾りましょう。
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