数ある恐竜の種類の中でもはティラノサウルスはかなり有名です。
怪獣映画のゴジラもティラノサウルスをモデルにしています。
そんな人気のティラノサウルスですが、この二、三十年ほどで立ち姿の絵が変わりました。
ティラノサウルスのような二足歩行の恐竜は昔は尻尾を引きずる形で描かれていたのですが、この姿勢は力学的におかしいということが言われるようになり、最近では尻尾を上げ逆に首を下げて脚を中心にバランスを取る姿勢が定説となっています。
比べてみると元祖日本版ゴジラ(1954年)は尻尾を引きずって歩きますが、ハリウッド版GOZILLA(1998年)は尻尾を上げて走り回っています。
映画の演出ではなく時代の説を反映さた形になっているのです。
恐竜の外見
外見の説で“恐竜の色は化石として残ることはないから、図鑑に載っている恐竜の絵はの想像したものである”というものがありました。
現代では恐竜が鳥の祖先であることから、それまでのゴツゴツしたワニのような褐色の皮膚のイメージではなくカラフルな羽毛を持った恐竜が多くいたということが考えられるようになっています。
シノサウロプテリクスという小型恐竜に関しては化石に残っていた成分から色を特定できたという画期的な研究成果が発表されています。
首から尾にかけてはオレンジ色で、尾はオレンジと白の縞模様だったそうです。
現代の鳥類から推定すると、鮮やかな模様は求愛活動に関係していたかもしれません。
ウティラヌスという恐竜はティラノサウルスよりも5,000万年早く登場したその近縁種であるが、羽毛で覆われていたことが発見されました。
こういった発見により、ティラノサウルスも全身羽毛が生えていたのではないかという新しいイメージが広まります。
ですがティラノサウルスとそのかなり後期に登場した4種の近縁種(アルバートサウルス、ダスプレトサウルス、ゴルゴサウルス、タルボサウルス)の皮膚を調査した結果、ティラノサウルスの腹部、胸部、骨盤、首、尻尾の皮膚からウロコ以外の何物でもないものが発見されています。
歴史的に古生物学者はこれまで、骨を得るために皮膚を破壊してきた経緯があるため、ティラノサウルスの皮膚は大変希少なものだそうです。
もし仮に羽毛があったとしても背中の背骨に沿ってしか生えていなかったことも判明しました。
体が大きい動物ほど熱を逃がすことが難しくなるため、寒い地方に生息しているのではない限り羽毛を生やすのは得策ではなく、例えばゾウもネズミのようには被毛を生やしていないことから、バスほどの体長のあるティラノサウルスに羽毛はないのではないかと言われています。
しかしいまだはっきりとしたことは判明していないのでまた二転三転する可能性があります。