虫歯予防デー
「 虫歯予防デー」は六(む)四(し)で「むし」の語呂合せで1928年から1938年まで日本歯科医師会が実施していた記念日です。
現在は4日~10日の「歯の衛生週間」になっています。
2001年にはあらためて記念日として制定され「虫歯予防の大切さを訴える」という事を目的としています。
虫歯とはそもそも何か
そもそも虫歯とはどんな状態を意味するのでしょうか。
実は虫歯は細菌による感染症で、虫歯の原因菌に感染することで起こります。
虫歯の原因菌にはいくつか種類がありますが、最も一般的なのはミュータンス菌と呼ばれる細菌です。
この細菌は糖分とエネルギーにして増殖し、歯にプラークと呼ばれる棲み処を形成します。
そしてプラークの中から酸を出し、歯を溶かしてしまうことで虫歯になるのです。
私達は普段歯磨きによって虫歯を予防していますが、それは歯磨きによって虫歯の原因菌が形成したプラークを取り除くためなのです。
歯の構造を簡単に説明すると、歯の表面にはエナメル質があり、その奥に象牙質、さらに奥に神経があります。
神経に近い象牙質は刺激に敏感で、虫歯の痛みはもちろんのこと、例え虫歯でなくても温度差やちょっとした刺激で痛みやしみを感じるようになっています。
では普段の生活の中でなぜ痛みを感じないのか?それは表面のエナメル質のおかげです。
歯の表面にあるエナメル質が象牙質を刺激から保護しているため、普段痛みを感じずにすむのです。
逆に言えば、エナメル質が失った歯は象牙質が剥き出しになり、ちょっとした刺激でも痛みを感じてしまいます。
つまり虫歯で歯が痛むのは、虫歯が進行することで刺激に敏感な象牙質が剥き出しになってしまうからです。
虫歯の痛みはそのまま放置すると、やがて激痛に変化します。
これは虫歯が象牙質からさらに進行し、歯髄いわゆる歯の神経まで虫歯の原因菌におかされたためです。
そもそもなぜ歯の神経まで進行すると激痛が起こるのか?歯髄の圧迫が原因です。
身体の器官には至るところに防御機能がありますが、虫歯の原因菌が神経付近まで侵入してくることで身体がそれに対抗する動きを見せます。
具体的には白血球を含む血液の量が増えるため、その影響で歯髄が圧迫されてしまうのです。
ただし結果を言っておくと、いくら身体が抵抗しても虫歯の原因菌を駆除することはできず、ここで治療を受けなければ今度は歯髄まで死んでしまいますし、治療を受けたとしても患部の歯髄は除去しなければならないそうです。
激痛が起こるようになってさらに放置した場合、今度は逆に全く痛みを感じなくなりますが、これは歯髄が死んでしまったためで、中にはこれをプラスに考える方もいるかもしれませんが、これは大変危険な状態です。
歯髄が死んでしまった後、虫歯の原因菌は血液に侵入して血管を通じて全身に回ってしまい、脳に虫歯菌が回ってしまった場合は脳梗塞が起こる危険性がありますし、心臓に回ってしまった場合は心筋梗塞が起こる危険性もあります。
可能性としては低いものの、実際にこうした事態が起こって死亡した例も存在します。
初期の虫歯はエナメル質が虫歯の原因菌におかされた状態で、この時点では痛みはありません。
と言うことは、痛みのない方でも実は虫歯になりかけている可能性があり、この場合の最大の問題は自分が虫歯であることに気付けない点です。
そこで解決法としては定期検診が考えられます。
定期検診を受けること自体に虫歯の予防効果がありますし、痛まない初期の虫歯でも発見できる機会となるため、痛みなどの辛い症状が起こる前に虫歯を治すことが可能になるのです。
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