ペパーミントの日
「 ペパーミントの日」ははっか(20日)」の語呂合せで、ハッカが特産品の北海道北見市まちづくり研究会が1987(昭和62)年に制定しました。
6月はこの月の北海道の爽やかさがハッカそのものであるとのことからだそうです。
北見市は昭和の初めには世界のハッカ市場の7割を占めるほどの生産量を誇っていました。
ですが最近ではハッカの市場は衰退しており、これはハッカのように口の中がスーッとする成分である「メントール」の化学合成が可能となった事が影響しています。
ハッカはメントールで代用でき、しかもハッカを栽培するよりも手間がかからないことがその背景にあるのです。
多種多様なミントの世界
繁殖しやすく雑種が増えやすいミントは実に数多くの種類が存在しており、代表的な品種としては、“ペパーミント”、“スペアミント”が挙げられます。
生の葉や乾燥させた葉はハーブティーやサラダ、肉料理などに用いられ、世界中で親しまれ、また、これらのミントから抽出した精油は食品や歯磨き粉などの香料、化粧品などに幅広く利用されています。
2つのミントの大きな違いは、“香り”にあります。
スーッとする強い清涼感を持つペパーミントに対し、スペアミントはソフトな清涼感と甘さの中に、苦みがあるのが特徴で、それぞれに香りのもととなる成分が異なります。
ペパーミントの香りのもとになっているのは、“l(エル)-メントール”です。
和種のミント(ハッカ)にも多く含まれる成分で、キリッと爽快なスースー感は日本人にもなじみが深く、日本のガムや歯磨き粉はペパーミントベースのものが主流です。
一方、スペアミントの香りは、“l-カルボン”という成分が主体になっています。
スースー感は控えめながらハーブ特有の香りが料理に合うことから、欧米では料理に使うミントと言えばスペアミントを指します。
別名“ラムミント”とも呼ばれ英国の伝統的なラム肉料理には、スペアミントの葉に砂糖、酢などを加えてつくる甘いミントソースが欠かせないものだそうです。
スペアミントが歴史上に登場したのは紀元前400年頃ですので、その前から利用されていたと考えられます。
ローマ帝国でも盛んに収穫され、消臭やねずみ除けなどに使われていました。
その後イギリス地方にももたらされ、やがて胃や呼吸器の薬として用いられるようになりました。
そして、その薬はまさに“ハーブティー”として飲まれていたのです。
やがて中世になると、スペアミントをすり潰して塩と混ぜ、傷口に塗る薬としても使われるようになりました。
その後、植民地時代にスペアミントはアメリカにもたらされます。
そして1893年にリグレー社がスペアミントガム(Wrigley’s Spearmint)を発売して大人気商品となり、スペアミントはこのガムの生産のため大量栽培されるようになったのです。
ペパーミントはこのスペアミントとウォーターミントの交雑種と考えられています。
ミントを使ったお茶や料理などのレシピも沢山公開されていますので、この日に挑戦してみるのもいいと思われます。
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