ウォークマンの日
「ウォークマンの日」は1979年のこの日、ソニーが携帯式ヘッドホンステレオ「ウォークマン」の第1号を発売したことが由来です。
カセットテープを聴く物で、定価は33,000円で少し高いものでした。
発売当初は価格設定もあってかあまり売れませんでしたが、西城秀樹がウォークマンを聴きながらローラースケートをしている写真が「週刊明星」に掲載された事をきっかけにして、売り上げが一気にが上がって大ヒット商品となります。
どの店舗にも在庫が無くなってしまうなど、品切れが続出してしまってウォークマンが手に入らない人も多かったそうです。
現在でも媒体自体は変化しましたが、ウォークマンは身近なものになっています。
発売当時としては斬新な多くの機能
ウォークマンはソニー(2015年10月よりソニービデオ&サウンドプロダクツ)が1979年7月1日から販売するポータブルオーディオプレイヤーシリーズです。
ポータブルモノラルテープレコーダーの“プレスマン”からスピーカーと録音機能を省きステレオ再生専用ヘッドに置き換えステレオの再生に特化したものとして誕生します。
カップルで音楽を楽しめるようにヘッドホンジャックを2つ備えており、発売前には“録音機能なしでは売れない”という社内外の声があったが、それを覆して大ヒットしました。
カセットテープの中にデータが収録されていない10秒前後のブランクの部分を認識し、ボタンを押す回数で番号が振り分けられ曲の冒頭まで早送りや巻き戻しを行う事で音楽を選択できる機能も搭載されています。
またHOT LINEボタンというユニークな機能が付いていたことでも有名でした。
このボタンを押すと、本体に内蔵されたマイクが音を拾ってヘッドホンに出力するため、テープを聴きながら会話ができるというギミックのものです。
その広告戦略も独特の路線を歩みます。
発売当初のマスコミの反応は芳しくなく、人目に触れなければとの考えから宣伝部や営業スタッフはウォークマンを身につけ山手線を1日中ぐるぐる回るという作戦に出るのです。
日曜日には若いスタッフにも製品を身につけさせ、街中を歩かせました。
さらに影響力のある有名人にも製品を提供するなどして認知を高めていき、こうした工夫された広告・宣伝活動により発売1ヶ月で3000台ほどの売上から、翌月には初回生産3万台を全て売上げ供給不足が半年間続くほどの人気となります。
日本では最初からウォークマンの商品名で発売されたが、文法に合わない和製英語であるウォークマン(Walkman)を避けて、海外では当初他の商品名で発売されました。
アメリカではウォーク・アバウツ=歩き回る、ラン・アバウツ=走り回るからの造語で“サウンド・アバウツ(Sound about)”、イギリスでは密航者を意味する“ストウアウェイ(Stow away)”、スウェーデンでは“フリースタイル(Free Style)”の商品名で発売されます。
しかし、来日した音楽家らによって日本からウォークマンが土産として“輸出”され、オピニオンリーダーである彼らの口コミにより日本国外でも“ウォークマン”の知名度が高まったことから、1年も経たずにウォークマンに統一されることになりました。
2002年、オーストリア最高裁判所は“ウォークマン”がポータブルオーディオプレイヤーの一般名称と化しており、ソニーは商標権を失っているとする判決を下し、現在でもオーストリアにおいて、ソニーは“ウォークマン”の商標を独占使用出来なくなっています。
iPodなどが台頭してから一時期はシェアを奪われていたものの、音質の良さなどから近年ではシェアを取り戻しています。
双方それぞれいいところがありますので、シチュエーションに応じて使い分けてみるのもいかがでしょうか。
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