1年を通して店頭に並んでいるので“旬があるの?”と思うかもしれませんが、これは原料となる大豆の収穫時期(11~12月初旬頃)と深く関係しています。
収穫後に貯蔵された大豆の新豆は、年を越すと余分な水分が飛んでほどよく身が引き締まり、旨み成分もギュッと凝縮されるので、1~3月頃に加工した納豆は新豆ならではのふっくら感とともに甘味もアップして“美味しい”、つまり“旬”というわけです。
納豆はかき混ぜるほど美味しくなると言われていますが、これは科学的にも裏付けされています。
農林水産省食品総合研究所の実験によると、納豆の旨み成分のアミノ酸と甘味成分はかき混ぜる回数が多いほど増えるという結果が出たそうです。
【アミノ酸の量】
100回かき混ぜる → 1.5倍
200回かき混ぜる → 2.5倍
300回以上 → 300回と変わらず
【甘味成分の量】
100回かき混ぜる → 2.3倍
200回かき混ぜる → 3.3倍
400回かき混ぜる → 4.2倍
ですので、もし美味しい納豆を食べたくなったら400回混ぜてから食べるのがお勧めです。
また納豆にも食べ合わせの悪い食材が存在します。
“納豆+生卵”といえば定番で人気のある組み合わせですが、実はあまり食べ合わせが良くないのです。
というのも納豆に含まれる“ピオチン”という成分と、生卵の白身に含まれる“アビジン”という成分の相性が悪いのが原因となっています。
ピオチンはアトピーや皮膚炎などの改善に効果があり、美肌のためにも積極的に摂取したい栄養成分です。
ところが納豆と生卵を一緒に食べると、胃の中で白身のアビジンがピオチンと結合し、腸内でピオチンの吸収が妨げられてしまいます。
ですから、納豆と生卵を合わせる際には“卵黄だけ”を入れて食べるのがオススメです。