光化学スモッグの日
「光化学スモッグの日」は1970年のこの日、東京都杉並区で日本初の光化学スモッグが発生したことが由来です。
立正高校で体育授業中の生徒が突然目の痛みや頭痛等を訴えて倒れ、43人が病院へ運ばれます。
東京都公害研究所は、窒素酸化物(NOx)が紫外線によって有毒な物質に変化して起こる光化学スモッグであると推定しました。
光化学スモッグは自動車や工場から発生する排気ガスが太陽光などの強い紫外線が当たることによって発生し、特に晴れていて気温が高くて風が弱いという条件下で発生しやすくなります。
立正高校の件もその条件を見たいしていたと考えられます。
光化学スモッグへの対策
“光化学スモッグ”とは、オゾンやアルデヒドなどからなる気体成分の光化学オキシダントを主成分とするスモッグであり、健康に影響を及ぼすことがある大気汚染の一種です。
オゾン層が有害な紫外線から地球を守っている事などから“オゾンは体に良い”という誤解もありますが、オゾンが殺菌・消毒に用いられることからもわかるように、生物にとっては有害な物質です。
夏の熱い日の昼間、特に日差しが強く風の弱い日に発生しやすく、日本での発生件数は1970年代をピークに減少傾向にありますが、ヒートアイランドや中国からの大気汚染物質の流入などの影響により増加している大都市地域もあります。
2002年には千葉県で国内で18年ぶり(千葉県内では28年ぶり)となる光化学スモッグ警報が発表されています。
光化学オキシダントの諸成分によって、目や喉、皮膚などに刺激症状が引き起こされ、これらの症状を光化学スモッグ障害と呼び、主な症状は以下の通りです。
・目がチカチカする、異物感、流涙、痛み
・喉の痛み、咳
・皮膚の発赤
・手足のしびれ(重症例)
・めまい・頭痛・発熱(重症例)
・呼吸が苦しい、呼吸困難(重症例)
・嘔吐(重症例)
・意識障害(重症例)
光化学スモッグ注意報や警報が発令された場合、また症状を感じた場合は、窓やカーテンを閉め外出を控えること、運動を行っている場合は中止して屋内に入ることが対策となります。
特に、気管支喘息の罹患者や既往者、乳幼児、高齢者、病弱な方は、健康な成人よりも影響を受けやすい可能性があり注意が必要です。
有害なガス成分は市販のマスクなどでは除去しにくく、注意報などが発令された時に洗濯物を干していた場合は夕方までそのまま干し続けるのがよいとされています。
目や喉、皮膚などに光化学スモッグ障害の症状が現れた場合、軽症であれば洗眼やうがい、皮膚を洗い流したりすることで対処可能であり、洗浄後に清浄な空気の室内で安静にしていれば概ね症状は消失するそうです。
息苦しさを感じるときや洗顔・うがいをしても症状が良くならないときなど、中等症以上の場合は内科を受診することが推奨されており、重症の場合には、酸素吸入を行うこともあります。
なお、東京都など自治体によってはこうした公害による健康被害の医療費(入院した場合)を助成している場合もあるので、詳しくは医療機関等に尋ねてみましょう。
また、保健所や都道府県は被害状況の調査を行っており、症状を感じた場合は保健所や自治体の環境担当部署に連絡することが勧められています。
県や市のホームページでも随時光化学スモッグに関する情報が掲載されていますので、この時期は注意しておきましょう。
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