梅干しの日
「梅干しの日」は「梅干しを食べると難が去る」と昔から言われてきたことから「なん(7)がさ(3)る(0)」の語呂合せで、和歌山県みなべ町の東農園が制定しました。
7月30日という日付は単なる語呂合わせだけではなく、この時期にちょうど新物の梅干しが食べられることも由来となっているようです。
その年の恵方を向いて食べるものといえば恵方巻きが有名ですが、実は7月30日の卯の刻である午前6時~8時の間に恵方に向かって梅干しを食べると、気が高まって精気が身体に宿るとされています。
また関連した記念日として6月6日が「梅の日」となっています。
本来の梅干しは腐らない
“梅干し”とは、梅の果実を塩漬けした後に日干しにしたもので、日本ではおにぎりや弁当に使われる食品であり、健康食品としても知られています。
なお、塩漬けのみで日干しを行っていないものは梅漬けと呼ばれます。
伝統的な梅干しは非常に酸味が強く、かなり好き嫌いが分かれる食品とされており、梅干しのこの酸味はレモンなどの柑橘類に多く含まれるクエン酸、調味梅干の場合はそれに加えて漬け原材料の酸味料に由来します。
通常スーパーやコンビニなどで市販されている梅干しのパッケージには、間違いなく賞味期限が記載されていますが、本来、梅干しとは腐らないものなのです。
冷蔵庫に入れたり、保存料などを添加したりという不自然な事をしなくても、問題なく保存出来るはずなのです。
梅干しが腐らない理由としては梅干しの特徴である、“酸っぱい”と“しょっぱい”に秘密があります。
これは梅干に抗菌力を持つクエン酸と塩分が含まれており、この2つの成分の合わせ技によって食べ物が腐る原因となる“腐敗菌”の増殖が抑えられるのです。
ただし、こうした“腐らない梅干”は伝統的製法で作られた、“塩分の多い梅干”の話です。
伝統的製法で作られた梅干は保存料や着色料を一切使わず、梅と天然塩、色づけに紫蘇の葉のみで作られたものをいいます。
その塩分濃度は18~22%と、非常に高いものでした。
一方、最近は“減塩梅干”、“はちみつ梅干”、“かつお梅”など、食べやすいタイプのものが多く市販されています。
これらは“調味梅干”と呼ばれ、減塩志向のために塩分が激減(8%程度)されたもので、梅干を水洗いして塩抜きし、調味料(蜂蜜や甘味料、アミノ酸などのうまみ成分)や保存料を加えて作られます。
脱塩したときに風味、成分も損なわれ、クエン酸含有量も少なく、防腐効果がないどころか梅干本体すら冷蔵庫に入れないと腐ってしまうのです。
確かに塩分の取り過ぎは身体に悪く、健康志向の現代では低塩の梅干しが主流になるのも無理は無いと思われます。
ですがもし機会があるのであれば、昔ながらの梅干しを食してみるのも良いのではないでしょうか。
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7月29日
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