左利きの日
「左利きの日」はイギリスの「Left-Handers Club」が1992年に制定したもので提唱者の誕生日だそうです。
「Left-Handers Club」によると「左利きの日」について左利きの生活環境向上に向けた記念日として位置付けし「右利き用だけでない誰もが安全に使える道具を各種メーカーに対して呼びかけること」を目的としています。
この日とは別に、2月10日が日本独自の「左利きの日」となっていましたが、現在は「左利きグッズの日」となっており、これは8月13日という日付がお盆のシーズンであり、イベントなどを開催するのが難しいからだとされています。
左利きのあれやこれ
“左利き”とは、一般的に人間の手の利き手が左であること、またはそのような人のことを指すものですが、広義には手・腕だけでなく、脚、目、耳のいずれかが左優位の場合にも用いられます。
左利きの人で、完全に左利きという人は比較的少なく、“箸を持つのは左手だが、字を書くのは右手”などがあり、広義の意味で言えば“クロスドミナンス(交差利き、分け利き)”の人が多いようです。
これは、左利きの割合が世界的に見ても低く、基本的に“右利き”のために作られている物が世の中に多く不便な事や、親から躾られて右利きに直される事が多いためです。
左利きの人を指す言葉として“(左)ぎっちょ”、“サウスポー”、“レフティー”、“グーフィー”などがあり、地域によっては“(左)ぎっちょ”は差別用語にあたるため放送禁止用語になっていますが、東北では普通に方言として使われており、決して差別や相手を馬鹿にしているわけではありません。
1977年の統計では成人人口の8%から15%が左利きであり、またわずかながら女性よりも男性の方が左利きが多いという統計結果もあります。
この割合は古今東西を問わずほぼ一定で、古代の壁画や石像を見ても右利きの方が圧倒的に多かったようです。
そのため左利きが生まれるのは文化・教育・食事など後天的要因によるものではないことが判明しているものの、なぜ左利きが少数なのか、なぜ10%前後で変動がないのかについてははっきりとした理由が分かっていません。
世の中の製品(道具や機械、楽器など)は、右利き用に設計されているものが多く、これは左利きにとって不便なだけでなく、危険性が高い場合があり、また一般に左利き用の製品は右利き用に比べ割高であり、経済的負担を強いられます。
外科医の世界では左利きは認められないとさえ言われてきた過去があり、集団作業である手術において一人だけ左利きの医師がいると対面している右利きの助手と手がぶつかったり、右利きの執刀医とは逆の動きに混乱が生じたりして作業に支障をきたすためで、現在においても外科医は利き手に関係なく右手中心の作業を要求されるようです。
また、統計によれば、高年齢層程左利きの割合が減少する傾向にあり、1991年に発表された論文では、この統計は左利きの人は右利きの人に比べて9年も短命であることを示すものであると主張し、その原因は左利きの人は右利き中心の世界に適しておらず、この世界で遭遇する“苦難”のために事故で死亡することが多いためであろうと示唆していました。
しかしその後の多くの研究により、右利きの人に比べて左利きの人が短命であるという証拠は全くないことが明らかになっています。
左利きはデメリットばかりではありません。
左利きの人は右利き社会で生きていますので、利き手以外の手を使用する頻度は右利きの人よりも多くなり、このことにより左利きの人は右脳も左脳も活性化しやすいと言われています。
アメリカやロシアの研究で左利きの人は右利きの人よりIQが高い傾向にあることが判明しており、一般に“天才”と呼ばれた著名人に左利きが多いのも事実であり、“人生において左利きのほうが成功をつかみやすいのではないか”という研究が行われるほどです。
近年では左利き用の道具の充実など、左利きのバリアフリー化進んでいますし、当の本人達ももはや慣れているせいか日常生活にはさほど気にならないそうです。
私自身も手は右利きですが眼と脚は左利きだったりしますので、意外と左利きの部位を持っている方は多いかもしれませんね。
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