日本では第二次世界大戦後に“第1次ベビーブーム”がありました。
1947年〜1949年のことで、この間に生まれた赤ちゃんは実に800万人ほど。
特に1949年の269万6638人という数は戦後の統計で過去最多となっており、この3年間に生まれた人たちがいわゆる“団塊の世代”です。
戦争から兵士たちが帰還し、誰もが安心して子作りに励めるようになったのでベビーブームが起こったとされており、この時期には世界中で人口が増えたといわれています。
団塊の世代が親になった頃に起こったのが“第2次ベビーブーム”です。
1971年〜1974年のことで、特に1973年には209万1983人とピークを迎えており、この期間に生まれた人たちがいわゆる“団塊ジュニア”となります。
そして本来であれば、彼らが結婚適齢期を迎える1990年代後半〜2000年代前半にかけては“第3次ベビーブーム”が来てもおかしくありませんでした。
しかしミレニアムベビーは見られたものの、特に爆発的に出生率が上がることもなく今に至っており、それどころか厚生労働省の統計によれば、団塊ジュニアの女性の約半分近くが子どもを産んでいないとされています。
共働きや様々なシステムの弊害などから、子どもをもつことをためらった女性も多いと思われます。
戦後のみならず、災害や大きな事件などの後にもベビーブームは起こる、とする説があります。
たとえば1965年にニューヨークを中心に12時間起こった“北アメリカ大停電”ですが、この後にニューヨークの出生率が跳ね上がりました。
また1977年にもニューヨークで停電が発生し、その時もやはり出生率が上がったそうです。
その他、2001年のアメリカ同時多発テロや、2005年にハリケーンカトリーナが襲来した時にも同様の現象がみられ、一部の社会学者は“人々が絆を求めるとともに、生命の危機から子孫繁栄のシステムが自然とはたらくのではないか”と分析しています。
ですが2011年に起きた東日本大震災の後、日本でベビーラッシュが起きたという話は聞こえてきませんので、どの程度信憑性があるかは定かではありませんし、科学的な裏付けもされていません。