子どもの頃、校長先生が先に給食を食べているという話を聞いたり、見かけたりしたことはありませんか?
これは単純に上の人から食べるとかいうわけではなくきちんとした仕事なのです。
校長先生は、生徒が給食を食べる30分前に食中毒などを防ぐため、給食に異常がないかチェックする仕事があります。
学校給食法には“当日の給食については、学校給食調理場及び共同調理場の受配校において、あらかじめ責任者を定めて検食を行うこと”と記載されています。
検食は児童生徒の摂食開始時間の30分前までに行い、異常があった場合には給食を中止されます。
30分前になると生徒を全く同じ量の給食が運ばれ、1品ずつ異常がないか入念にチェックしているのです。
地域によっては校長ではなく教頭先生が行なっているところもあるそうです。
この“検食”については海外でも話題となり、“厳しい制度が1つ1つの命の質と尊厳を保障する”、“校長は学校の守護神。こういう学校はいい学校だ”、“児童たちの安全のため!素晴らしい!”、“子どもに対する責任はわれわれの未来に対する責任でもある”など評価されています。
ですが一方で“日本の食物の危険ぶりもこれほど深刻なレベルにまで到達したんだな”、“明らかに特権だろう。30分後には出来立てより不味くなるじゃないか。安全確保のために強化すべきは仕入れの監督管理であって毒味じゃない。そもそも30分で反応が出るのか?”という否定的な意見も存在します。