1909年当時、イギリスで人気を高めていたボーイスカウト。
ボーイスカウトとは1908年イギリスに始まり、世界各国に広まった少年団とその団員であり、社会に奉仕し善良な公民になることを目的にうたい、団体訓練を行うことをいいます。
その創始者、ロバート ベーデン-ポウエル(B-P)の前に突如、少女たちが押しかけ、「”Something for Girls, too! (私たちも活動したい!)”」と訴えます。
それを聞いたB-Pは、少女には少女に合ったやり方があり、運営は女性に任せるべきと考え、ガールスカウトをつくることにしました。
1910年にガールスカウトは正式に組織化されました。
後にガールスカウトを委ねられたB-Pの妻オレブは、女性は男性と同等のパートナーであること、自信をもち積極的に社会参画することを尊重していました。
そして、少女たちの素質と才能を引き出し、社会に役立てるためのプログラムをつくり出していき、やがてガールスカウトはイギリス国内にとどまらず、少女と女性に力をつけることの大切さを世界中に広め、共感した世界中の女性たちに支持され、国際組織に変貌していくのです。
1920(大正9)年に、イギリスから日本にも伝わり全国各地へと広がりました。
第二次世界大戦中に一度活動を休止しますが、1947(昭和22)年、戦後の焼け野原において日本の未来を担う少女たちに力をつけること、明るい未来を見せることが重要である考えた女性たちにより“誰の手を待つまでもなくわたしたちの手で”を合言葉に、ガールスカウト活動は再開されました。
2年後には東京に「ガール・スカウト日本連盟」(日本支部・事務局)が正式に誕生します。
現在、日本のガールスカウトは2020年に100周年を迎えます。
ガールスカウトは、少女と女性のための世界最大の団体であり、150の国と地域に約1,000万人の会員がおり、世界各地で“すべての少女と女性”がよりよい社会に暮らせるよう、彼女たちをとりまく環境・問題に向き合い、力をつける活動をしています。
ガールスカウトは世界中の人が一緒に力を発揮して、よりよい社会をつくるムーブメント(運動)に成長したのです。