魚は神経質な動物なので、水槽の外を人が動いている様子が気になりストレスになります。
そこで水族館内を暗くすることで、明るい水槽内の光がアクリル板に反射しマジックミラーのようになります。
その為、魚側からは水槽の外を見ることができません。
大抵の水槽はマジックミラーほど光を反射する訳ではないので、完全に外が見えなくなる訳ではありません。
しかし目の悪い水生生物をごまかすには十分となります。
また水槽内よりも観覧通路を暗くすることにより、ガラス(やアクリル)面の反射を抑え、水槽内を見やすくするというのも一つの理由になります。
観覧通路の方を明るくしてしまうとガラス面が鏡のようになってしまい風景はもちろん、観覧者自身の姿もばっちり映り込むのでかなり中を観るのが難しくなってしまいます。
これを防ぎよりはっきりと水槽内を見せるための工夫です。
さらに水面には常に波が立つようにされています。
これは水面に波がないと光が直接的に入り込むため見通しがよくなり、天井が見えて海の雰囲気が台無しになってしまいます。
水面に波を起こすことで、光が揺れて屈折し天井が見えなくなるということです。
水族館の生き物の一面
水族館のラッコは手を繋いで睡眠を取ります。
野生のラッコは海流の早い海に棲息しており流されないように海草を身体に巻きつけて寝ますが、海草がない水族館では海草の代わりに手をつないで寝るのです。
水族館のサメが他の魚を食べないのは定期的にエサを与えられて満腹の状態だからです。
サメは変温動物であり体温維持などの必要がなく、恒温動物(イルカ等)に比べて消費カロリーが少なくて済むので、映画「ジョーズ」に出てきたような大きな人食いザメでも、1日1回約2kg程度の魚肉で十分だそうです。
サンゴ礁に棲む魚の多くはレタスを食べています。
海藻の代用食として、レタスや小松菜などを与えている水族館が多いみたいです。
ペンギンの飼育スペースで鏡張りがあるのは鏡に映った自分の姿を見て仲間がたくさんいると安心するからです。
南極のペンギンは巨大な群れの中に身を置くことで安心感を得ているのでこのようになっています。